シボレー・コルベットZR1「生産第一号車」が5億8000万円で落札される。なお落札者は高名なコルベットのコレクター、これまでにも「初号車ばかり」を13億円以上で落札していた

Image：Barrett Jackson

｜　収益金はもちろん「寄付」へ回され、ハリケーンそしてLAの山火事の被災者救済に充てられる　｜

こういった「高額落札」には様々な意見があるとは思うが、「救われる人が大勢いて」誰も困ることがないのは事実である

さて、アメリカ市場で好まれるのが「そのモデルの生産第一号」「逆に最後の一台」。

そして今回はシボレー・コルベットZR1の初号車（車台番号001）がオークションにかけられ、なんと370万ドル（現在の為替レートにてなんと5億7700万円）で落札され、「新車価格の21倍である」として大きな話題に。

コルベットZR1「第一号車」を落札したのは著名なコレクター

これはスコッツデールにて開催されたバレットジャクソン・オークションでの出来事ですが、このコルベットZR1は「初の1,000馬力を超えるコルベット」であり、そして同じく1,000馬力に到達したスーパーカー、たとえばフェラーリSF90ストラダーレやランボルギーニ・レヴエルトに比較すると「数分の一」という信じられないような価格に設定されています（175,000ドル）。

Featuring a 100% No Reserve docket of 2,013 collectible vehicles, the 2025 #Scottsdale Auction achieved more than $193 million in sales and $6,205,000 raised for charity, led by the 2025 @Chevrolet #Corvette #ZR1 VIN 001 for $3.7 million.

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— Barrett-Jackson (@Barrett_Jackson) January 27, 2025

そしてこのコルベットZR1「生産第一号」を落札したのはリック・ヘンドリック氏だと報じられ、同氏はコルベットの熱心なコレクターであると同時にヘンドリック・モータースポーツのオーナーだそと説明されており、なんとこれまでにも以下のような落札履歴を持っている、とのこと。

• 2020年型コルベット・スティングレイ：300万ドル
• 2022年型コルベットZ06：360万ドル
• 2022年型コルベットZ06コンバーチブル：100万ドル
• 2023年型コルベットEレイ：110万ドル

今回のZR1の購入は、シボレーのフラッグシップスポーツカーに対する彼のこだわりをさらに証明するもので、しかしその落札履歴の中でも「最高額」であることがわかりますね。

なお、この落札によって得られた収益はすべてアメリカ赤十字社に寄付されるといい、ハリケーン「ミルトン」や「ヘレーネ」、さらに最近発生した山火事の被害者支援へと充てられることに。

もちろんこの「コルベットZR1の生産第一号車」はシボレーによって提供されたものですが、シボレーは（今回のZR含め）C8世代のコルベットのみで合計1290万ドルもの寄付金を集めたそうで、その高い社会貢献意欲が伺えます（とくにアメリカでは、こういった慈善事業への寄付が高く評価され広い敬意を集める）。

今回落札されたコルベットZR1はグロスブラックの外装に鮮やかなブルーのレーシングストライプとホイールが組み合わされ、織り目の見えるヴィジブルカーボンファイバーが視覚的アクセントに。

この個体が持つ価値を考慮すると、このコルベットZR1が実際に路上を走ることはなさそうではありますが、今回の結果はリック・ヘンドリック氏のコルベットへの情熱と慈善活動への貢献を際立たせるものとなり、支援の意義は計り知れない、と思います。

今回の落札結果につき、オークション開催元であるバレットジャクソンの会長兼CEO、クレイグ・ジャクソン氏が発したコメントは以下の通り。

「これまでGMは、慈善活動のために最も希少価値の高い初号車の販売を私たちバレットジャクソンに託してきました。今回の2025年型コルベットZR1の販売もその伝統を引き継ぐものです。」

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参照：Barrett Jackson