Image:RTR Vehicles
| 一度はこのカラーシフト塗装にチャレンジしたいとも考えているが |
いざオーダーするとなると二の足を踏んでしまいそうだ
さて、フォードと協力関係にあるチューナー、RTRヴィークルが自社の販売するマスタングのコンプリートカー向けの新オプションとして、見る角度によって色味が変わって見えるカラーシフト塗装「ミスティクローム」を導入すると発表。
ただしこれは誰でも選択できるわけではなく、同社の「 RTR スペック2およびスペック3マスタング」をオーダーした顧客のみ、さらには1,000台のみ限定にて提供されるとアナウンスされています。
なお、価格はもちろん「安くはなく」、ペイントのみで15,995ドル(現在の為替レートにて約240万円くらい)に設定されていますが、フォードが過去に「GT」に設定していたミスティクロームのオプション価格(当時の為替レートにて1,100万円)に比較するとずいぶん安価であるようにも思えます。
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フォードの「ミスティクローム」の歴史は1996年に遡る
このミスティクロームの歴史は1996年にまで遡ることができるといい、そのルーツはフォードが1996年のSVTコブラに設定した「ミスティック」。
もちろんこれもカラーシフト塗装ではありますが、(なぜか)米国紙幣に使用されるのと同じ顔料が使用されていたそうで、そのため「破損などで再塗装の必要が生じると」政府を通じてその顔料を入手しなければならず、非常に補修が面倒なことでも知られます。
その後登場したのが2004年のSVTマスタング コブラ向けのオプション「ミスティクローム」で、これはミスティックのようにややこしい顔料が含まれていないので制限なく塗料を入手できるそうですが、当時オプションとして提供されたのはわずか1年のみ。
そして今回RTRビークルがフォードとの提携によってこのミスティクロームを復活させたということになり、見ての通りブルー、パープル、グリーン、ブラウン、ゴールドという様々な色味がひとつに混じり合っていて、見る角度(光が当たる角度)によって見え方が変わります。
そしてマスタングは比較的複雑なパネル構成を持っているのでこの塗装にマッチしたクルマだとも言えそうですが、なかなかに魅力的な仕上がりだと思います。
なお、RTRはこのミスティクロームの復活について「これは単なる塗装作業ではありません。RTR のオーナーに、これまでのマスタングでは不可能だった方法で個性と情熱を表現する機会を与えることです。私たちのチームは、できるかぎりユニークなカラーを提供するために、常に努力してきました。私たちが厳選し提供してきたすべてのカラーに誇りを持っています」とコメントしています。
「カラーシフト塗装」は意外と少なくない
なお、このカラーシフト塗装は(実際に目にする機会が少ないために)非常に珍しく感じますが、オプションとしての選択肢を用意している自動車メーカーは少なくはなく、友舞どころだとポルシェが「クロマフレア」としてラインアップしていますね(ただしオプション価格は1000万円以上)。
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フェラーリにも同様のペイントが存在します。
なお、このカラーシフト塗装は「発現するカラー」「それらが現れる条件(光)の強弱」など様々なバリエーションがあり、日本だと「マジョーラ(製品名)」の名でよく知られていますね。
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参照:RTR Vehicles