| 充電ネットワークの豊富さはテスラの一つの魅力でもある |
これでテスラは中国政府や中国人民の信頼を取り戻せる?
さて、テスラが中国のシルクロード沿いに、約5,000キロにおよび充電器を設置した「スーパーチャージャー・ルート」を実現したと発表。
これによると、この5,000キロの間に27基の充電ステーション(スーパーチャージャー)を設置したとのことで、つまりは充電器あたりの間隔が平均で185キロとなり、「バッテリーがなくなる前に充電しながら5,000キロを走破できる」ということになります。
テスラは最終的に上海〜ロンドンまでのルートを構築
なお、報道によると、テスラは最終的に上海〜ロンドンにおよぶ9,700km以上のルートを構築する意向だといいますが、この「シルクロードに沿って」というのはひとつの中国政府そして中国人民に対するアピールなのかもしれません。
テスラは先頃の上海モーターショーにて抗議活動を受けることになり、これによって大きくイメージがダウンしたほか、中国当局に対する対応のマズさによって「中国市場から排斥される危機」も否定できない状況だと言われています(現在、中国政府所有地でのテスラの使用は禁じられている)。
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テスラは中国政府に対する「対策」を強化
実際のところ、テスラの中国法人は「対中国政府」要員を強化してこの事態に当たっているといいますが、この「シルクロード」「世界に類を見ない長大な充電ネットワーク」についてもその一環だと考えて良さそう。
なお、中国人民の愛国心は相当なものであり、件の抗議活動が話題になったのも、「アメリカの巨大企業に対し、中国人女性がただ一人で立ち向かった」という構図を支持したものであり、これも愛国心のあらわれだと考えることができそうです。
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加えて、テスラの中国法人が開設した公式Twitterアカウント名も「Tesla China」ではなく「Greater China」であり、このあたりも「中国重視」の姿勢が鮮明に出ているところかもしれません。
ただし言い換えると、こういった行動はイーロン・マスク氏の高い経営手腕が発揮されている部分だと考えることができ、臨機応変に、そしてもっとも効率の良い、そして今行うべき対策を採っているということにもなりそうです。
5000 kms with 27 Supercharger Stations👉Tesla opens the longest Supercharger route from east to west in China⚡️#TheSilkRoute @TeslaCharging pic.twitter.com/QUucp0qjK3
— Tesla Greater China (@teslacn) June 19, 2021
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