| テスラが自社の非をアッサリ認めるのは珍しい |
まさかモデルXがこんな状況に陥っていたとは
さて、テスラはモデルSとモデルXのリフレッシュを控えており、現在はほぼデリバリーが行われていない状態。
とくにモデルXについては生産が大きく遅れており、2020年12月に従来型の生産を終了させたのち、新型が今になっても登場しておらず、その販売にぽっかり穴が空いたままの状況です。
なお、新しいモデルXについては当初2021年4月にデリバリーされる予定であったものの、しかしその後2022年4月に先送りされ、現在のところは2023年4月の納車予定とされています。
なぜこんなに納車が伸びるのか?
そこで気になるのが「なぜモデルXの納車がそこまで先に伸びたのか」。
その理由は諸説あるようですが、今回イーロン・マスクCEOがファンとの(ツイッター上での)やりとりにて、テスラ側に問題があることを認め、製造工程上、「モデルXは製造が非常に難しいクルマ」であり、その解決のために多くの時間を費やしている、とコメント。
ツイッター上では「具体的にどの部分が」難しいかについて触れておらず、しかしこれまでにもモデルX特有のファルコンドアの製造が非常に難しく、この採用はイーロン・マスクCEOをして「悪夢であり、間違っていた」と言わしめたほど。
要は構造が非常に複雑で、ちゃんと動作させるには高度な組み立て技術が要求されるということになりそうですが、つまるところこれが理由でモデルXの生産が遅れていて、現在他の自動車メーカーが直面しているような「チップ」「コロナウイルスのパンデミックによるサプライチェーンの問題」ではない、ということに。
Really appreciate the response and the transparency! New X is a great vehicle. Any idea when ramp might smoothen out and catch up with demand? I know there’s some stuff not under your control (supply chain issues/shortages for example).
— Sawyer Merritt (@SawyerMerritt) February 9, 2022
なお、テスラはここまでモデルXの生産が遅れることを予期しておらず、少し前には「こうなることがわかっていれば、従来型モデルXの生産を継続しつつ新型モデルXの準備をするべきだった」と(イーロン・マスクCEOが)コメントしたことも。
加えて、この問題については消費者に対する連絡もうまくできていなかったことも指摘されており、十分な説明がなされないままに生産がどんどん遅れていることに対し、様々な批判が噴出しているようですね。
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テスラは追加でリコールを実施
これとは別件になりますが、テスラは北米にて約57万台のリコールを実施。
これは先般実施されたものとはまた別のリコールで、テスラのエンターテイメント機能「Boombox」の問題によるものと報じられています。
このBoomboxは、電気自動車やPHEVに義務付けられている歩行者警告システム(PWS=疑似走行サウンド)と同じシステムとスピーカーを使用しているそうですが、特定の状況にてBoomboxを使用した場合、PWSの音量が小さすぎて歩行者が気づかないこと(Boomboxのほうが優先されるので、Boombox経由でユーザーが大きな音を出すとPWSの音量が相対的に小さくなる)があるといい、これをOTA(オーバー・ジ・エアー=無線アップデート)にて改善すると発表。
改善自体は無線で行われるので、消費者は自身のテスラをどこかに持ち込んだり、テクニシャンを呼ぶ必要がないのは便利ではありますが、テスラならではの「ちょっと奇妙な」リコールでもありますね。
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