| EVの普及にはまだまだ障壁が多そうだ |
解決すべき問題は明白ではあるものの、その問題がなかなか解決できない
さて、現在アメリカではガソリン高によってEVへの注目度が高まり、欧州においてもEVの販売が実際に伸びているといいますが、英国に関してはむしろ1年前に比較するとEVへの関心が薄れている、というニュース。
これは自動車売買サイト、CarGurusがおよそ1,000人の自動車保有者に対して行った調査結果から明らかになったもので、「今後10年間に電気自動車を購入する可能性がある」と答えた18歳から26歳の若い層は74%から56%に減少しており、ジェネレーションZに至っては同じく「今後10年間に電気自動車を購入する可能性がある」人の割合が22%も減っているのだそう。
ただ、若い世代とは逆に、今後10年以内にEVを購入することに前向きな30-44歳の割合は1年前と比較して7%増加し72%に達したといい、こちらは「子どもの教育費等、何かと入用でもあり家計にシビア」な年齢層ということなのかもしれません。
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「ほしいEV」についても変化が現れる
そしてEVを購入する予定があると答えた人のうち、購入を希望するブランドのトップ3はフォード、アウディ、BMWであり、しかしアウディは昨年比で14%下げ、BMWは15%購入希望度が下がったといい、つまりはそのぶんフォード(F-150ライトニングへの関心が高まった?)が伸ばしたと考えて良さそう。
なお、VWとテスラもランキングに入っているものの、これらはそれぞれ1%と7%「購入希望度」が下がったと報じられています。
加えてこの調査ではいくつかの事実も浮き彫りになっており、EVへの買い替えを決断させるもっとも重要な要素は「充電スタンドの充実(49%)、一回の満充電あたり航続可能距離の伸長と充電時間の短縮(47%)、ガソリン車との価格差短縮(43%)、そのほかだと税制上の優遇や補助金についても重要視されているようですね。
ちなみに英国では、日本と異なり自宅ではなく「自宅外」つまり公共の充電施設で充電するのがデフォルトだというので、このアンケート結果は文字通り実情をあらわしているのかもしれません。
そしてこの調査結果は「ほとんどの人がEVの充電について不安を抱えている」ということを端的に示しており、EVの販売を伸ばそうとするならば、とにかく充電スポットを増やす、そして航続距離を伸ばすのが「最善の方法」なのでしょうね(ただしそれがなかなかできない)。
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参照:CarGurus