| ただしスポーツ走行には向いていなさそう。シティコミューター向き? |
「パンクしないタイヤ」が2024年に実用化の見込み。
これは現在ミシュランとGMとが研究を重ねているもので、Unique Puncture-proof Tire System=UPTISと呼ばれるものです。
実際のクルマ(シボレー・ボルト)に装着してのテストは昨年から行っており、おおよそ実用化のメドもたったのだと思われますが、見た目がなんともユニークですね。
ノーパンクタイヤには「パンクしない」以外のメリットもたくさん
なお、ミシュランによると、このエアレスタイヤのメリットはたくさんあり、当然ながらもっとも大きなメリットは「パンクしない」。
空気圧の低下もないので偏摩耗もなく、メンテナンスの必要もなく、かつパンクによって(寿命が来る前に)廃棄されることもないために環境にも優しく、クルマにとっては「スペアタイヤを積む必要がなくなる(設計の自由度が高くなったり、コストが下がったり、重量が軽くなったりする)」。
なお、ミシュランによれば、毎年生産されるタイヤの20%がパンクによって廃棄されているとしており、数になおすとなんと「200万本」。
この数のタイヤを廃棄せずに済むのであれば、それはやはり環境に大きく寄与することになりそうです。
装着できるクルマには限りがある?
動画を見るとけっこう剛性は高そうに見えるものの、まだまだ不安も。
そして取り付ける車種なども限定されると思われ、おそらくは公共交通機関として使用されるクルマなど「定期的にメンテナンスされるクルマ」、そして「法定速度内にて、優しく走るクルマ」あたりでないと装着するのは難しそう(個人所有で、メンテナンスを行ったり、乱暴に扱われるクルマ、ハイパワーなクルマには向かない)。
さらに言うならば、「カーシェアリング」にて使用する自動運転車、シティコミューターに向くのかもしれませんね。
加えて、サスペンションについても、このタイヤ装着を前提に設計する必要があるだろう、と考えています。
ちなみに「ハンコック」もちょっと前に同じような構造を持つノーパンクタイヤ”iFLEX”を発表。
そのほかにも数社が同じようなタイヤを発表していたように記憶していますが、今のところ実用化には成功しておらず、やはり解決すべき問題はまだまだ山積されているのでしょうね。