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たった8台の「試験導入された」AIカメラが数週間で2万9000件の違反を摘発。スマホには「罰金」が届く「アテネで始まった交通監視社会」

アストンマーティン

| まさかここまで早く「監視社会」が実現しようとは |

この記事の要点まとめ

  • 驚異の検挙率: 12月中旬から1月初旬までのわずか数週間で、8台のカメラが28,973件の違反を記録
  • AIの「目」は逃さない: 運転中のスマホ使用、シートベルト未着用、赤信号無視、バス専用レーンの違法走行を全自動で判別
  • スマホに即通知: 違反写真はデジタル化され、直接ドライバーのスマートフォンや政府ポータルへ届くことに
  • 生活を脅かす罰金額: 赤信号無視で最大2,000ユーロ(約32万円)。平均月収に匹敵する、あるいは上回る過酷なペナルティ

「見つからなければ、違反していても”違反していないのと同じ”」。

そんな古い考えがもはや通用しない時代が到来しつつあり、ギリシャの首都アテネで試験導入された「AI交通監視カメラ」が、わずか数週間で数万人規模の違反者をあぶり出し、欧州中に衝撃を与えていると報じられています。

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AIカメラ「Acusensus」が捉える24時間の監視網

今回アテネに導入されたのは、オーストラリアのAcusensus(アキュセンサス)社製の最新AIカメラシステムで、従来の速度違反カメラとは一線を画す「多機能性」が最大の特徴です。

AIカメラの摘発能力と違反データ

監視項目AIの検知内容
スマホ使用運転中に携帯電話を手に持っている、操作している状態を自動判別
シートベルト運転手および助手席の着用有無を画像解析で判定
赤信号無視交差点への進入タイミングをミリ秒単位で記録
専用レーン走行バス専用レーンなどへの不正進入を常時監視

そして実際に、アテネ市内のシンボリックな通り「シングロウ通り(Syngrou Avenue)」に設置された「たった1台のカメラだけで」シートベルト未着用とスマホ使用により8,000人以上が摘発されたのだそう。

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罰金の詳細:平均月収を超える「痛すぎる」出費

現在、システムは「キャリブレーション(調整・評価)」段階にありますが、今月後半からは本格的な自動罰金発行が始まるといい、ギリシャの交通法(Highway Code)による罰金は現地の経済状況からすると極めて高額。

ギリシャの平均月収は約1,200ユーロ程度であり、赤信号1回で給料の半分以上が吹き飛ぶ計算ですね。

違反別の罰金・ペナルティ一覧(ギリシャ)

違反内容罰金額 (ユーロ)日本円換算 (目安)免許停止・その他の処罰
シートベルト未着用€350約64,000円-
スマホ使用€350約64,000円-
速度違反€150 〜 €750約2.7万 〜 14万円速度超過の程度による
赤信号無視 (1回目)€700約128,000円60日間の免許停止
赤信号無視 (2回目)€1,000約183,700円180日間の免許停止
赤信号無視 (3回目)€2,000約367,500円1年間の免許取り消し
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プライバシーの懸念:AIに監視される社会

このシステムに対し、当然ながらプライバシーの観点から懸念の声も上がっています。

  • 証拠の透明性: 違反通知にはAIが撮影した画像が添付され、言い逃れができない仕組みでもあり、同時に「常に車内を覗かれている」という感覚を市民に与えている
  • 法的チャレンジ: EUの一般データ保護規則(GDPR)に抵触する可能性があるとして、今後裁判で争われる可能性も指摘されている

AIによる交通監視はギリシャだけではなく、イギリス、オーストリア、アメリカ(アーカンソー州など)でも導入が進んでおり、「パトカーがいなければ大丈夫」という時代はそうに過ぎ去り、AIアルゴリズムによって24時間公平(かつ冷徹)に裁かれる時代が到来しています。

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結論|テクノロジーが変える「安全」と「自由」の境界線

アテネのデジタル統治省は、このプログラムを最終的に全国2,500台まで拡大する計画だといい、目的は「罰金徴収」ではなく、事故の削減と悲劇的な死をゼロにすること(ビジョン・ゼロ)。

しかし、スマホを1回操作しただけで数万円が消え、免許が飛ぶ社会。

これは安全のための進化か代償か、それとも行き過ぎた管理社会への一歩か。

一つだけ確かなのは、ぼくらがハンドルを握っているとき、AIの目は決して瞬きをしないということで、アメリカだと「ビッグブラザーがやってきた」という声が聞こえてくるのかもしれません。

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なお、こういった「情報社会」「監視社会」のニュースを聞いてぼくがいつも思い出すのは五木寛之の「ガウディの夏」。

これは1990年代はじめに刊行された長編小説で、インターネットが普及しきる前の1990年代に書かれた作品ではあるものの、個人情報が武器となり、人々を不安と絶望に陥れるというテーマは、現代のSNS社会にも通じる先見性がある、と今さらながら驚かされるわけですね。

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参照:Carscoops

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