
| もはや大阪・関西万博の人気パビリオンの多くでは「それ以上の入場者をさばききれないので」列に並ぶことができない例が続出している |
これから大阪・関西万博を訪問するのであれば、「戦略」が必要となることは間違いない
さて、通算四回目、そして「最後」となるであろうEXPO 2025 大阪・関西万博へ。
今回は9月後半、そして回帰終了間近ということで平日であっても混雑を極めており、それでも混雑を避けるべく全日券を使用しながらも「入場待ちが緩和されるであろう」午後3時を目処に入場しています。
なお、舞洲駅はいつもと変わらぬ大混雑ながらも・・・。
(夜間券の入場界開始される4時前という)半端な時間を狙ったせいか、なんと今回始めて「並ばずに」開場へと入ることに成功しています。
ひとまずトルクメニスタンパビリオンへ
そこで目指すは「トルクメニスタンパビリオン」。
とくにトルクメニスタンに思い入れがあるわけではないのですが、トルメニクスタンは「招待がないと」入国できないとされ、ビザを取得することが非常に困難、そして厳しい情報統制や大統領崇拝があることで知られており、「中央アジアの北朝鮮」と呼ばれることもあるもよう。
つまり、実際にトルメニクスタンへと行くことは「まずない」ものと思われ、よって今回のチャンスを逃すとトルメニクスタンに触れる機会もないであろうと考えたわけですね(そういった国がなぜ万博に出展しているのかもナゾである)。
ちなみにトルメニクスタンパビリオンのテーマは「より良い明日を作り出す(Inspiring a Better Tomorrow)」。
かなり大きなサイズを持ち、見つからにお金がかかっているという印象の建物なのですが、大統領が「馬と犬」が大好きなのか、建物の外観にも馬があしらわれ、建物前面にある巨大なディスプレイにも馬と犬が思いっきり登場します。
そしてパビリオンに入ると正面にはババンと大統領の肖像画。
展示室は1Fと2Fとに分かれており、1Fで大きなモニターにて映し出されるトルクメニスタンの紹介(端々に”馬に乗った大統領”が登場するあたり、やはり大統領崇拝の傾向が強い)を見たのちに2Fの展示室へ行く、というスタイルです。
正直、トルクメニスタンについては「ほぼ何も知らなかった」のですが、天然ガスと石油の産出量が多く、鉱物資源にも恵まれており、日本とも様々な経済的な繋がりがあるようですね(かなり豊かな国であるようだ)。
衣類や雑貨、家電などの工業製品に加え・・・。
織物も盛んであるもよう(300万円の絨毯が半額の150万円で販売されていた)。
植物栽培も盛んなので植物油も名物ではありますが、その一方で石油が採れるので「エンジンオイル」の製造も行っており、そして一緒に展示されているところがなかなかシュール(たしかにオイルつながりではある。左側が植物油、右側がエンジンオイル)。
そしてあちこちに登場する「犬」。※トルクメニスタンの固有種だと思われる
そして様々なキャラクターも犬モチーフ。
トルクメニスタン パビリオンのレストラン「スープラ」はなかなかに美味である
そしてこのトルクメニスタン パビリオンを訪れたもう一つの目的はこのレストラン。
その名を「SUPRA(スープラ)」といいますが、伝統的なトルクメニスタン料理を提供しており、おそらくここ以外でトルクメニスタン料理を食する機会は得られないかもしれません(今回の大阪万博の中では、もっとも特殊な料理であることには間違いない)。
レストランは3Fにあり、しかし入店待ちの列は2階から続いていますが、ぼくが並んだのは「ギリギリ並べる最後尾(それ以上は並ぶことが出来ない、という列の長さが決められている)」。
そして1時間半待って入った店内はこんな感じ。
ちなみにですが、「そこまで待って食べたかった」ほどでもなく、しかしそれでも待ったのは「室内で待てるから(涼しい)」。
他の多くのレストランでは屋外で待つ必要があり、それだけで体力を奪われてしまうので、体力を温存するには「静かな室内で待てる」のは非常に重要な要素でもあるわけですね。
そしてほかの海外パビリオンのレストランであっても1時間程度は待つ必要があり、「どうせ待つのであれば」ちょっとめずらしい食べ物を食べてみよう、という心理も働いています(ここまで来て”どこででも食べられるもの”は食べたくない。待っている他の人の心理も同じだったのだと思う)。
なお、室内のほかにはテラス席もあり・・・。
自由に外を見ることが可能であり、下を見るとこう。
そしていただいた料理はこう(ぼくには料理をうまく説明する才能がないので解説は割愛するが、美味であることだけは保証できる)。
なお、このレストラン「スープラ」はパビリオンに入場しないと入れず、ここは他の多くのパビリオンが「レストランを独立させている(パビリオンに入らずともレストランに入店できる)」のとは異なるところですね。
そして1時間半並んだこともあってタイミングよく食事中に夕焼けを拝むこともでき、いろいろな意味で「このレストランを選んで良かったな」という感じ。
参考までに、この大屋根リングの上には大量の人がいて・・・。
夕暮れ時になると大屋根リングの上には人がびっしり(わかりにくいかもしれないが、満員電車並みの人である)。
こういった混雑に巻き込まれず、ゆっくりテラス席で夕日を拝めたことも幸運であったと思います。
そしてトルクメニスタン パビリオンを出るとすっかり日が落ちており、外からパビリオンを見るとこう。
そのほかの大阪・関西万博 EXPO 2025の雰囲気はこんな感じ
そのほかの会場の雰囲気に触れてみると、万博内には恐ろしい数の人がおり、もう「歩くのも困難なほど」の人の多さ。
イタリアパビリオンはもう最後尾がどれくらいなのかわからないほど(入場には3時間以上かかる、という話が聞こえてきた)。
その他人気パビリオンはどこも長蛇の列で、1時間や2時間待ったくらいではとうてい入れそうにないほど(入場まで3時間以上待ち、という表示を行っているパビリオンも少なくはない)。
ただしそれでも「並べる」のはまだいいほうで、列が長くなりすぎて「それ以上並ぶことができない」パビリオンのほうが多いように見受けられ、「並びたくても並べないのか・・・」という感じ。
つまり「並ばない万博」どころか「並べない万博」となっているのが実情で、しかし閉幕まではこの「毎日20万人状態」が連続するものと思われ、となれば今から訪問しても入れるパビリオンは1日で最大2〜3個所、しかも人気パビリオンは並ぶことすら許されないという状況になりそうですね。
なお、開場の数時間前から並ぶ人々が話題となっていますが、それは「並べなくなることを回避するため」の行動であり、並ぶことを前提としつつ「並ぶために並んでいる」ということに。
参考までに、サウジアラビア パビリオンのレストランは非常に人気が高く、ぼくが訪問した日だと「午前9時10分でその日の席がすべて埋まってしまった」そうで、となるとこのレストランに入ろうとすれば、開場のずっと前に並んでおき、会場と同時に「走って」予約に向かわねばならない、ということに(それでも入れるかどうかはわからない)。
そして興味深いのは、非常に価格が高い海外パビリオン内のレストランは「何時間も並んでやっと入れる」「並ぶことができればいいほうで、並ぶことすら出来ない」ことが多い反面、価格が比較的安価な「フードコート」では空席が目立つこと。
そしてこれらフードコートの特徴としては「たこやき」「カレー」「ラーメン」のほか、韓国料理など”比較的普遍的な”メニューが中心となっていることであり、つまるところ来場者は「いかに空いていても、いかに安価だとしても、そういった普通のものではなく、どれだけ並ぼうとも、高価であっても、他では食べることができないもの」を選んでいる、ということになりそうです。
大阪・関西万博 EXPO 2025の様子を収めた動画はこちら
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