| コンチネンタルGTは初代登場時、ロールス・ロイスから多くの顧客を奪ったことで知られている |
独自の価格帯によって独自のセグメントを形成し、その王座に今でも君臨し続ける
さて、ベントレーが上海モーターショーにて「コンチネンタルGT」誕生20周年を祝うべくワンオフモデルのコンチネンタルGT Sを発表。
これは「上海のための特別な」コンチネンタルGT Sだとされ(しかしその背景はどう見ても上海ではなくドバイなど中東のように見える)、ボディカラーはマグネティックダークグレーメタリック、そこへブラッククロームとブラック仕上げの22インチ10スポークスポーツホイールが装着されるという仕様です。
なお、ブレーキキャリパーはレッドへとペイントされ、ブラックとレッドのテーマはインテリアにも受け継がれ、ベルーガ(ブラック)とホットスパー(レッド)レザー、さらにはピアノブラックのアクセントが付与されることに。
ベントレー・コンチネンタルGTは「3代目」
初代コンチネンタルGTは2003年に「現代のベントレーにとって久しぶりのニューモデル」「ベントレー初の4WD」「初のW12エンジン搭載車」として登場しており、ベントレー復活の狼煙となったクルマです。
「美しいデザインとラグジュアリー性」「スーパーカー並みの走行性能」「比類なきクラフツマンシップ」という組み合わせを持ち、4人がゆったり乗れるクーペでありながらも0-100km/h加速4.8秒という運動性能を併せ持ち、同価格帯のライバルがいなかったため新たなセグメントを定義することとなっていますが、当時の記憶によれば1700万円くらいの価格設定であったと記憶しており、ロールス・ロイスから相当な数のユーザーが流出したとも聞いています(そのためか、ロールス・ロイスはかつての兄弟であったベントレーを敵対視している)。※高いという印象よりは、ロールス・ロイスに比較して割安でお買い得というイメージが強かった
現在のコンチネンタルGTは3代目となりますが、初代同様に自らが構築した市場におけるトップランナーであることは間違いなく、それを示すかのように数々の賞を受賞し、賞賛を浴び続けています。
コンチネンタルGTシリーズとしては2022年にコンチネンタルGTスピードがロブ・レポート・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、2023年にはコンチネンタルGT V8 Sがカー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、2023年2月に(ドイツで)開催されたオート・モーター・アンド・スポーツ賞ではコンチネンタルGTが高級輸入車部門において2年連続の受賞を果たすなど、その人気は高まりこそすれど衰えずといったところ。
上海限定ベントレー・コンチネンタルGT Sのインテリアはこうなっている
そして今回公開されたベントレー・コンチネンタルGT Sのインテリアを見てみると、デュアルフィニッシュのカラースキームを持ち、エクステリアとマッチした仕上げを持つことが特徴です。
ダッシュボードに使用されるアッパーフェイシアはグラナイトストーン製、そしてロアベニヤはグランドブラック製となっていますが、その境界を走るレッドのラインとエアコン吹出口のルーバーとがシンクロしているのはちょっと新鮮。
なお、この「グラナイトストーン」は先日ベントレーが発表した香水の瓶にも使用されており、今後(同社の)ちょっとしたブームになるのかも。
-
ベントレーが最高級の素材を使用した香水「モメンタム・アンブレイカブル・オードパルファム」を発売!ボクは香水に明るくないが、ちょっと興味が出てきたな
| 一時期、ハマーやフェラーリなど、自動車ブランドが香水を発売するのがひとつのブームとなっていたが | ベントレーの説明を見ていると、ちょっと香水について勉強してみたくなった さて、アディダスとのコラ ...
続きを見る
そしてセンターコンソールにも初代ベントレー・コンチネンタルGTと現行コンチネンタルGTのシルエット。
シートはブラックレザーにレッドステッチ、そしてヘッドレストにはベントレーのコーチビルド部門である「マリナー」の文字。
キックプレートにもコンチネンタルGTの20周年を祝う特別プレートが装着されます。
合わせて読みたい、ベントレー関連投稿
-
ベントレーが6回目のル・マン優勝から20周年、ル・マン100周年を祝いコンチネンタルGT ル・マン・コレクションを発表。100年前のル・マンでベントレーは最速ラップを記録していた
| ベントレーはル・マン24時間レースの第一回目に参戦して最速ラップを記録し、第二回目で優勝を記録している | しかし最初の参戦時に創業者は「クルマはが耐えることができない。完走は無理だ」と言ったもよ ...
続きを見る
-
まさかのピンクも!ベントレーが「過ぎ去りしハリウッドの黄金期」をイメージしたパステルカラーの”特別仕様”コンチネンタルGTCを発表
| ベントレーのカスタムプログラム「マリナー」の利用率は2年で3倍に | 現在の高級車は「パーソナリゼーション」が大きなキーワードとなっている さて、自社のパーソナリゼーション、そしてコーチビルドを手 ...
続きを見る
-
ベントレーが70年前の高性能クーペ、タイプRコンチネンタルにインスパイアされたコンチネンタルGTをワンオフ製作!新旧コンチネンタルがここに並ぶ
| コンチネンタルGTアズールは内装、外装ともに初代コンチネンタルの使用を強く意識 | 初代コンチネンタルは当時としては破格の性能を誇るクーペだった さて、ベントレーのパーソナリゼーション&コーチビル ...
続きを見る
参照:Bentley