| すべて実現すれば、モデルラインアップにおけるSUV比率が半分以上に |
ジャガーはブランド初のSUVとなる「F-PACE」を2016年に投入し、そのスモール版となるE-PACEを2018年に発売しています。
そしてFペイスについては、2018年において欧州では23,250台、北米では14,752台を販売しており、これは「XEとXFとを足した台数よりも遥かに多い」。
つまりジャガーにおいて、単一車種で最も売れているのがFペイスということになりますが、この結果を受けてジャガーでは「さらにSUVを追加投入する」ことを検討しているようですね。
なお、「ブランド初」のSUV発売後、そのSUVがそのブランドで最も売れる車種になるというのは珍しくなく、実際にポルシェが「カイエン」にて同じ現象を経験済み(しかも既存車種を侵食しないので、そのブランドにとっては単純に”利益の上乗せ”になる)。
そのほかマセラティ「レヴァンテ」、ロールスロイス「カリナン」、ベントレー「ベンテイガ」も同様だと思われ、ランボルギーニ「ウルス」もそれは同じだと言えそう。※アウディでもっとも売れているモデルはQ5
SUVは「出せば売れる」
とにかくSUVは賞品として「強く」、そしてブランドの救世主になり得ることが証明されたわけですが、最近ジャガーが開催した限定イベントにて「XEとF-Typeの後継モデル」「エレクトリックモデルのXJ」に加えて「J-Pace」なるジャガーのSUVレンジにおけるフラッグシップモデルも公開された模様。
このJペイスについてわかっていることはほとんど無く、ウワサとしてはBMW X7やメルセデス・ベンツGLSに対抗する高級さを持つであろうこと、新型ディフェンダーとともにデビューする新型プラットフォーム「MLA」を採用するであろうこと、マイルドハイブリッドモデル、プラグインハイブリッドモデルが存在するであろうこと、そして将来的にフルエレクトリックモデルも要されるであろうこと、がまことしやかに囁かれています。
さらに興味深いことに、ジャガーはE-PACEよりもコンパクトなクロスオーバーを企画しているといい、コードネーム「A-PACE」「B-PACE」として呼ばれているという話も。
これらについてはまだ開発にGOサインが出ているわけではなく、登場するかどうかは不明であるものの、「SUVでないと販売を稼げない」「SUVであれば”出せば売れる”」という状況において、ジャガー上層部も首を立てに振らずにはいられないんじゃないか、とも思います。
なお、ジャガーのう命名法則については、ジャガーの歴史を見ても明確な法則は見いだせず、過去には「Dタイプ」「Sタイプ」といったクルマが存在する一方、XKやSSといったアルファベット二文字のクルマも。
現代においては「アルファベット二文字はサルーン」「~タイプという名称はスポーツカー」「~ペイスはSUV」というのが大きなくくりのようですね。