| おそらくはこの後にPHEV版新型クロスオーバー、EV版にもパフォーマンスが向上したJCWが追加されるものと思われる |
新型ミニ・ハッチバック/クロスオーバーとも、投入される地域によって仕様が大きく変わるようだ
ミニはピュアエレクトリック版の新型3ドアハッチバック(ミニクーパー)、そして新型クロスオーバーを公開したところですが、今回は「こっそり」ガソリンエンジンを搭載する新型クロスオーバー(今回のフルモデルチェンジにて、日本でも本国同様に”カントリーマン”を名乗ることになる)を公開。
なお、「こっそり」発表せざるをえなかったのは、ミュンヘンにて開催中のIAAモビリティショーの主役を「ピュアエレクトリックバージョン」としたかったこと、そしてミニとしてエレクトリック重視の姿勢をアピールしたかったこと、さらには気候変動に関連する活動家からの攻撃をかわしたかったという背景があるのかもしれません。
ピュアエレクトリック版のクロスオーバーとの外観上の差異は大きくはなく、フロントだとグリルの一部が(吸気のため)貫通していること、そしてフロントバンパーのロワー部分(左右)が平坦になっていることくらい。
新型ミニ・クロスオーバー(ガソリン版)はこう変わった
そこで今回発表された新型ミニ・クロスオーバー(ガソリン版)を見てみると、ベースモデルとなるのは「クロスオーバー(現地ではカントリーマン)C」。
搭載されるエンジンは1.5リッター3気筒ターボエンジン、そしてこれにエレクトリックモーターを組み合わせて170馬力を発生させます。
0-100km/hタイムは8.3秒となり、欧米市場では「クラシック・スタイル」、「フェイバリット・スタイル」、「JCWスタイル」という3つの仕様にて提供されるそうですが、新型クロスオーバーCにおけるJCWスタイルは(ピュアエレクトリック版の新型ミニ・ハッチバックやクロスオーバー同様)外観のみの変更にとどまり、内外装にレッドアクセントが付与されたり前後バンパーの形状が変更されたり、といった変更内容にとどまります(パフォーマンスの変更はない)。
そしてこの「見た目だけJCW」というのはクロスオーバー史上初の試みでもあり、意外と人気が出るかもしれません(BMWでいう”Mスポーツ”のような存在)。
なお、この「クロスオーバーC JCWスタイル」のほかに「クロスオーバーJCW」も用意されており、こちらは実際にパフォーマンスと物理的な外観がアップグレードされる「これまでのJCWと同じグレード」。
フロントだとグリルパターンが専用のメッシュ(チェッカーパターンのようなイメージ)となり、ミニのウイングエンブレムの左右に「くぼみ」が設けられ、フロントバンパー左右のインテークが大型化するほか、ロワーパートの処理も異なり(ここまではクロスオーバーC JCWスタイルと同じ)、さらにはブレーキキャリパーも変更されているもよう。※ヘッドライトの発光グラフィックも少し異なり、上下分割型になる
搭載されるエンジンは2リッターへと格上げされ出力は300馬力となりますが(こちらはハイブリッドではないようだ)、先代モデルに比較し若干のパワーダウン、そして0-100km/h加速も従来モデルに比較して+0.3秒の5.4秒に。
なお、このパワーダウンについては、おそらく「ユーロ7」の導入を見据えたもので、厳しい環境規制に対応するがための変更なのだと思われます。
インテリアについてはピュアエレクトリック版の新型クロスオーバーと(ガソリンエンジン特有のメーター表示を除けば)同一だとアナウンスされており、大型インフォテイメントスクリーン、そしてサステイナブル素材の使用などが先代モデルからの変更点となっています。
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参照:CARSCOOPS