
| これまでは何気なくスターライナーを見ていたが、その背後にはこういった緻密な作業が隠されていた |
どうりでロールス・ロイスは高価なクルマとなるはずである
さて、これまでにもフェラーリやランボルギーニ、BMWなどの工場を紹介してきたFLAMEがロールス・ロイスの製造風景をYoutube上へと公開することに。
なお、ロールス・ロイスは現在「ほぼ100%がオーダーメイド」だといい、よってその販売単価が(装着されるオプションや盛り込まれるカスタムによって)大きく向上していることが報じられていますが、現在同社では増大する顧客の要望に答えるために”職人”を育成中であるとも報じられています。
ちなみにロールス・ロイスのクルマはすべて英国グッドウッドの工場で製造されていて、工場の外観はこんな感じです(けっこう地味である)。

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ロールス・ロイスは2023年に「119年の歴史において、もっとも多くの販売台数」を記録。さらにはビスポーク(カスタム)による利益もかつてないレベルに
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ロールス・ロイスの「スターライナー」内装はこうやって作られていた
なお、今回公開された動画にて収録されるロールス・ロイスの製造風景は「前半のみ」で、後半はメルセデス・ベンツとBMWの製造風景。
そして前半において長い時間が振り分けられているのはインテリアの生産工程であり、とりわけぼくの注意を惹いたのは「スターライナー」の設計と製造パート。
この「スターライナー」はいまやロールス・ロイスの代名詞になったといっても過言ではないかと思いますが、これはルーフ内張りに無数のLEDを配置することで”星空”を再現するものです(星空以外をモチーフにする場合もある)。

そしてこのスターライナーにつき、オーナーから特別な注文を受けた場合、そのパターンから設計することになるのですが、まずはコンピューター上にてその配置を決定してゆきます(オーナーの住む地域から見上げた星空など、要望は実に様々である)。

そしてこれを実際のルーフに配置し「どう光らせるか」までを考えてゆくことになり、しかし単色のみではなく複数の発光色を用いたり、ときには「動く」ようにデザインすることも。
こちらはそのパターン(型紙)を実際にルーフに使用するレザーに当て、光ファイバーを通す「穴」を開けているところです。

スターライナー制作の様子は「植毛」さながらであった
そしてここからは「うがった穴」に1本1本の光ファイバーを通す様子が紹介されているのですが、その様子はまさに「植毛」。

こんな感じで光ファイバーを通してゆくことになり、モデルによって異なるものの、おおよそ700本〜1,300本くらいを通してゆくようですね。

内張りからは光ファイバーが飛び出さないように丁寧にカットしてゆき・・・。

裏面からは接着剤で固定してずれないように。

この「スターライナー」はこうやって作られていたわけですね。

ロールス・ロイスの工場を紹介する動画はこちら
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参照:FRAME