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またポルシェにとっての「頭痛のタネ」が増える。今度は中国XPeng P7が24時間耐久走行記録を樹立、中国製EVが「速い」だけではなく「信頼性」「効率性」を備えることが証明される

またポルシェにとっての「頭痛のタネ」が増える。今度は中国XPeng P7が24時間耐久走行記録を樹立、中国製EVが「速い」だけではなく「信頼性」「効率性」を備えることが証明される

Image:Xpeng

| XPeng P7が耐久走行で新記録を樹立 |

中国製EVはあらゆる方向においてその優位性を「客観的に証明」

2019年、ポルシェ・タイカンはワールドデビュー前にイタリア・ナルド高速テストトラックにて24時間耐久走行を実施し、1日で3,425kmを走破していますが、今年初頭にはメルセデス・ベンツCLAが同じくデビュー前に3,716マイルを記録し、タイカンの記録を上回っています。

そして今回、新たな挑戦者「XPeng(シャオペン) P7」が登場し、24時間で3,961kmを走破して大きく記録を更新。

ドイツ製EVを抑えて耐久走行の王者に輝いています。

ポルシェ・タイカンがまたしてもギネス記録達成。今回は「EVとしてもっとも大きな高低差を走破した」。その差は約4,000メートル、中国からチベットへ
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中国EVの台頭、シャオミの記録も更新

XPeng P7は中国市場で販売されている電動セダンで、ポルシェ・タイカンやテスラ・モデルSのライバルとして位置付けられていますが、今回の記録はシャオミの電動SUV「YU7 Max」が持っていた3,945kmという国内記録すらも更新するものであり、このP7は「まぎれもない世界王者に」。

このテストは単なる走行距離ではなく、以下のようなEVの持続性能と充電効率を証明する試練でもあり、みごとシャオペンは自らの実力を証明したわけですね。

そしてこの状況はポルシェにとっても看過できない可能性があり(しかし対抗も難しいであろう)、今回の記録達成は中国市場に対し、またしても「ポルシェは代替性のあるブランド」というイメージを与えてしまうことになるのかもしれません。

  • 平均速度は時速131マイル(約211km/h)
  • 停止はドライバー交代と超急速充電時のみ
  • 24時間ほぼノンストップ走行
ポルシェ
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なお、ちょっと面白いのは、この記録挑戦の背景として「シャオミCEOの雷軍氏がXPeng会長・何小鵬氏に挑戦を持ちかけた」というエピソードが存在することで、これは中国のEV業界ならではの「ライバルと健全な競争を繰り広げ、お互いを称え合う」という文化が関係しているのかもしれません。

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XPeng P7のスペック

XPeng P7は、この過酷なテストに対応できる最新のアーキテクチャを搭載していますが、すでに先週正式発表され、発売前から予約が開始されているという状況です。

  • 800V高電圧システム:10分で最大525kmの航続距離を追加可能
  • 最大航続距離:CLTC基準で820km
  • 0-100km/h加速:3秒未満
  • 最高速度:230km/h

EV世界記録競争はさらに激化へ

参考までに、今回のニュースと並行して、ポールスター3は「電動SUVの単一充電走行距離」でギネス世界記録を更新したことが報じられ、これは米ルシードが樹立した記録をわずか1か月で破った形です。

耐久性能で名を上げたXPeng P7が、次は「航続距離の世界記録」に挑む可能性も十分にあり、中国EVの存在感はますます大きくなるのかもしれません。

そして今や中国のEVは「馬力が大きく速いだけ」の存在ではなく、高い実用性と耐久性を持つことが様々な記録によって実証されようとしています。

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参照:CarnewsChina

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