BMWは今年の初めから好調だった
BMWが「中国で最も売れたプレミアムカーメーカー」に。
これはAutomotive Newsが報じたもので、今年1月から11月までの間にBMWの販売は15%も伸びで542,362台を販売。
一方でアウディは2.1%販売を落として528,706台、メルセデス・ベンツはアウディを抑えて539,728台を売り上げたとのことですが、この順位がここから変動することは考えにくく、2017年はこの順番で落ち着きそうですね。
なおアウディの不振は今年前半に発生した「大量リコール」の影響が大きいのかもしれませんね。
中国でVWゴルフが41万台のリコール。アウディの100万台リコールに次いで収益を直撃か
BMWはその国の仕様地向けに細かく変更を行うことで販売を伸ばしている
BMWは中国専用モデルをいくつか投入しており、中でも「1シリーズ・セダン」はその最たる例。
中国人の嗜好や法規に合わせた展開が奏功している、と言えるかもしれません(BMWは日本においてもパーツを変更して立体駐車場に収まるように等の配慮を行なっている)。
加えてBMWは中国において「本国以外で唯一」エンジン生産を行なっており、さらには中国から国外へと輸出できる免許も取得。
今後中国産BMWが他の国へと輸出される可能性が十分にあるわけですが、それだけ「中国との関係性が強い」メーカーでもあります。
現在中国では外国企業が現地法人を設立する際は必ず中国企業との「合弁」とする必要があり、そのため自動車メーカーにおいても各社が現地企業と提携。
BMWの提携先はいわゆる「ビッグ5」つまり大手ではないものの、相当に力を伸ばしてきているということもわかります。
各自動車メーカーと中国企業との提携先はおおよそ下記の通り。
第一汽車(FAW)・・・フォルクスワーゲン、トヨタ、ダイハツ、マツダ、アウディと合弁を展開
上海汽車(SAIC)・・・フォルクスワーゲン、アウディ、GM、セアトと合弁を展開。ローバーブランドを保有
東風汽車(DFM)・・・日産、ホンダ、プジョー/シトロエン、キアと合弁を展開
長安汽車(CHANGAN)・・・フォード、スズキ、三菱と合弁を展開。イヴォークのパクリ車を製造するLANDWINDブランドを保有
奇瑞汽車(CHERY)・・・合弁はなく自社ブランドのみで企業活動を行う珍しいパターン
ビッグ5以外(一部)
北京汽車(BAIC)・・・メルセデス・ベンツとの合弁を展開
広州汽車(GAC)・・・ホンダ、トヨタ、フィアット、三菱と合弁を展開
吉利汽車(GEELY)・・・ボルボ、ロータスを買収、新ブランドLynk&Co.を展開
長城汽車(GREATWALL)
比亜迪汽車(BYD)・・・メルセデス・ベンツとEV生産で合弁
華晨汽車(BRILLIANCE)・・・BMWと合弁
浙江衆泰控股集団(ZOTYE)・・・ポルシェ・マカンほかのパクリメーカー。フォードとEV生産で合弁設立
江淮汽車(JAC)・・・フォルクスワーゲンとEV生産で合弁
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