BMWのハイパフォーマンスカー部門、「M」の責任者であるフランク・ヴァン・ミール氏がCarAdviceに語ったところでは、「今のところ、今後のMモデルに4気筒エンジンを搭載することは考えていない」とのこと。
フランク氏は続けて、「我々は6気筒エンジンに満足している。なぜならそれはブランドのヘリテージだからだ」と述べています。
「6気筒に満足」というのは「8気筒は要らない」という意味ではなく、「最小サイズとして」6気筒でいい、ということだと思われます。
なお最初の「M」は1978年発表の「M1」で、これは直列6気筒のM-88型エンジンを搭載。
よって「Mのルーツ」としてはやはり6気筒ということになりそうですね。
その次の「M」は1985年のM3で、これは2.3L直4エンジンを搭載。
しかしこれは「4気筒」といえども6気筒のM-88エンジンの2気筒分を切り捨てたもので、やはり「ルーツは6気筒」と言えるのかもしれません。
なお、4気筒を使用しないのは上記「ルーツ」のほかにも「低速トルクに欠ける」ということについても触れており、BMWとしてはやはり「シルキー6」とまで言われた6気筒エンジンにこだわりがある、ということなのでしょうね。
加えて、エンジンのダウンサイジングを行い、その分失われるトルクやパワーを補うために「エレクトリック化」という手法もあるものの、「バッテリーなど重量面において、答えは明白だ。そこには何のメリットもない」と語っています。
しかし同時に「我々は”i”と共同して次世代バッテリーセルの開発に取り組んでいる。将来的にMのエレクトリック化はありうるが、今は正しいときではない、ということだ」。とも述べており、長期的に見るとMモデルのハイブリッド化、もしくはそれを通り越してEV化、ということもあるのかもしれませんね。