| 8シリーズ・カブリオレは「クーペとは別の」存在意義がある |
BMWが新型8シリーズ・カブリオレを正式発表。
今回発表されたのはトップレンジの「M850i xDrive」で、エンジンは4.4リッターV8ツインターボ(530馬力)、トランスミッションは8速AT、駆動方式は4WD。
0-100キロ加速は3.8秒、最高速度は時速250キロ(リミッターにより制限)、とアナウンスされています。
クーペ版の8シリーズが「0-100キロ加速3.7秒」なので8シリーズ・カブリオレでは+0.1秒遅れることになりますが、これはオープン化に伴う重量増加に起因していると考えて良さそう。※本国サイトでは「コンバーチブル」と表記されているものの、BMWは日本だとこれまでオープンモデルを「カブリオレ」と記載している
BMWは同一シリーズでも細かく仕様を分けるようになった
なおBMWは「Mモデル」のほかに今回の「M850」、Z3に設定された「M40」のように「M3」「M4」とは異なるコンセプトのバリエーションを展開していますが、「M+人桁数字」モデルはサーキット直結のスパルタンなモデル、「M+2/3桁数字」モデルは”サーキットまでは走らないが、それなりのパフォーマンスが欲しく、しかし快適性は犠牲にしたくない”人向け、という位置づけだとされています。
新型8シリーズ・カブリオレに採用されるのはメタルトップではなく「ソフトトップ」。
これは重量や、畳んだときのコンパクトさ、そして何よりも「ルーフを閉じたときの優雅さ」を重視したものだと思われ、時速48キロまでであれば走行中に開閉ができ、それにかかる時間はわずか15秒。
基本的なデザインは「8シリーズクーペ」に準ずるものの、8シリーズ・クーペでは「チタン調」となっていたキドニーグリル他の金属調パーツが、8シリーズ・カブリオレでは「メッキ」に。
当然これはモデルごとの性格を考慮したもので、8シリーズ・クーペは「スポーティ」、8シリーズ・カブリオレは「エレガント」に振り分けたものだと思われますが、最近のBMWはモデルごとにかなり細かく仕様を分けているようです(X4も”クーペ”SUVという性格を鑑み、チタン調パーツが採用されている)。
レーザーライトを内蔵するLEDヘッドライト、LEDテールランプ、20インチMライトウエイト・アロイホイールは標準で、オプションにて「Mエクステリア・カーボンファイバー・エクステリア・パッケージ」を選択可能。
これにはカーボン製のドアミラー、リアディフューザーインサート、エアインテークバー等が含まれる、とのこと。
走行に関わる機能としてはアダプティブMサスペンション、インテグラル・アクティブステアリング(後輪操舵も統合制御)、Mスポーツ・ブレーキシステム(ブルーキャリパー)があり、オプションではアクティブロール・スタビライザーを用意。
もちろん安全装備にもに抜かりはなく、パークディスタンス・コントロール、歩行者検知システムなど最高レベルの機能を備える、とのこと。
ドライバー・アシストに関するオプションではアクティブクルーズコントロール、レーンキーピングアシスト、アクティブサイドコリジョン・プロテクション、レーンデパーチャーワーニング、アクティブブラインドスポットモニター、クロストラフィックアーニングを含む「ドライビング・アシスタント・プロフェッショナル・パッケージ」を選択することができます。
BMW M850i xDriveカブリオレのインテリアはこうなっている
インテリアは「豪華そのもの」で、X7同様にオフィシャルフォトでは明るいカラーのレザーを採用。
つまりラグジュアリーカラーにはこういったエレガントなカラーを用いるという方向性が最近のBMWに見られますが、これも今までではあまり見られなかった傾向であり、明らかにメルセデス・ベンツの上位クラスを意識してきたなあ、という感じ。
装備としてはMスポーツ・ステアリング、ヒーター内蔵スポーツシート、イルミネーテッド・ドアシルプレート、メリノレザー張りのシート、アンビエントライト、12スピーカー内蔵ハーマンカードン製オーディオシステム、ヘッドアップディスプレイ、12.3インチデジタルメーター、10.25インチインフォテイメント・ディスプレイが主なところ。
内装オプションとしてはベンチレーションシート、Bowers & Wilkins製ダイヤモンド・サラウンドサウンドシステム等がラインアップされています。
M850i xDriveは欧州と米国では来年3月よりディーラーへの配備が開始され、北米での価格は1350万円ほど。
クーペに比べ110万ほど高い設定となっていますが、これは一般的な「オープン化に伴う価格増」から考えるとけっこう低い数字ですね。
VIA:BMW