| BMWのボディ形状や、シリーズ間での差異はますます難解に |
BMWは先日、「FRからFFベースにスイッチした」新型1シリーズを公開しましたが、やはりFFベースとなる新型2シリーズ・グランクーペも発表間近、との報道。
なお、現在2シリーズにラインナップされるのは「2シリーズ・クーペ」「2シリーズ・グランドツアラー」「2シリーズ・アクティブツアラー」「2シリーズ・カブリオレ」。
2シリーズ・グランクーペの話は2016年から出ていた
ここに今回、4ドアクーペボディを持つ2シリーズ・グランクーペが加わるということになりますが、2シリーズのラインアップは大きな広がりを見せることになり、3シリーズのボディが大きくなってしまった(価格も高くなってしまった)今、「2シリーズが次なる主力シリーズ」になる可能性もありそう。
なおFFモデルの2シリーズについては、1シリーズ同様、プラットフォームに「UKL」を採用するとされ、しかし1シリーズの出来栄えを見るに”間違いないクルマ”になりそうですね。
参考までに、最初に「2シリーズ・グランクーペ」の話が初めて出たのは2016年。
ちょうど中国向けの1シリーズセダン(F52)が発売された頃ですが、この1シリーズ・セダンを2シリーズ・グランクーペに将来的に統合する(1シリーズ・セダンの後継が2シリーズ・グランクーペになる)という話がその後出てくることに。
つまり「中国専用」だった1シリーズ・セダンを、2シリーズ・グランクーペへとサイズアップし統合することで「グローバルモデル」として販売するということになりそうですね。
次期2シリーズ・クーペ、M2はどうなる?
そこで気になるのが次期2シリーズ・クーペ、そしてM2。
2シリーズが全体的にFFへ移行してしまったらこれらもFFベースになるんじゃないか?ということですが、BMWのチーフデザイナー、クラウス・フローリッヒ氏によると「2シリーズ・クーペはCLARプラットフォームを使う」。
このCLARプラットフォームは現在3〜8シリーズに使用されるFRベースのプラットフォームで、つまりはこれを2シリーズ(クーペ)にも使用するということに。
つまりBMWのプラットフォームはCLARとUKLの2つしかなくなる(EV除く)ということで、BMWは効率化を勧めるということになりますが、一方でボディ形状のバリエーションはどんどん増えるという矛盾を抱えることに。
そして、同じ2シリーズでもX2、グランクーペ、アクティブツアラー、グランツアラーはFFベースのUKLプラットフォームを使用するわけですが、まるでトヨタ・マークX(FR)とマークXジオ(FF)のような、ちょっとややこしい事態になりそうです(今でも十分混乱を招きますが)。
とりあえず次期2シリーズ・クーペ、M2は「FRベース」になるということで一安心ですが、最近はFFベースでも「4WD」モデルではFR化できるものや、4WD状態でも駆動力を後輪寄りに配分できるものがあり、もはやベースが「FFでもFRでも関係ない」といった状況となっており、テクノロジーの進歩とは恐ろしいものだ、と思います。