| これでもうEVはガソリン車に対してコンプレックスを感じなくていい |
メルセデス・ベンツがフランクフルト・モーターショーにて、新型コンセプトカー「ヴィジョンEQS」を公開。
EQつまりEVということになり、「S」と名がつくことからSクラス相当のサルーン、ということになります。
なおバッテリーはフロアに内蔵され、エレクトリックモーターは前後に各一つづつ配置。
出力は469HP、一回の満充電当たりの航続可能距離は700キロというスペックを誇ります。
そしてバッテリー容量80%までの充電にかかる時間はわずか20分という使い勝手の良さも自慢です。
意外と地味、そして現実的なスペックは「市販化前提」だから?
ただ、このEQS最大の特徴はパワートレインではなく(テスラ・モデルSのトップレンジでも同様のスペックを持つ)、その高級感あふれる内外装。
シルエットはロー&ワイド、そして上下でカラーを分けたペイントはマイバッハを連想させます。
そしてその「ブラックとシルバー」との境界にはクルマをぐるりと一周取り囲むイルミネーション。
そしてこのイルミネーションはインテリアにも反復され、シートのパイピングや内装全体が浮かび上がるように発光するようですね。
なお、フロントグリルに埋め込まれているのは940個のLED。
グリルからヘッドライトまでは消灯時には「ブラックの一枚モノ」のパネルのように見えますが、車両の起動とともにグリル中央のスリーポインテッドスターが光り輝き、それを取り囲むように小さな「ベンツマーク」も。
そしてフロント、サイド、リアアンダーにはローズゴールドのアクセントが用いられ、これが一層の高級感を打ち出しているようですね。
なお、メルセデス・ベンツほど高級感の演出が上手いメーカーもなく、これはアストンマーティンだろうがBMWだろうがアウディだろうが足元にも及ばないだろう、と考えています。
そしてリアに移るとこれまたベンツマークが229個のLEDで再現されています。
そして車体をぐるりと囲むイルミネーションはリアセクションでは「ブルーからレッド」に。
もちろん意図したものだと思われますが、「VISION EQS」のエンブレムは立体。
他の部分がスマートフォンの画面のように「ツルリ」としているだけあって、ここは微妙な違和感が感じられるところ。
メルセデス・ベンツ・ヴィジョンEQSのインテリアはこうなっている
そしてこちらはヴィジョンEQSのインテリア。
外装デザインと内装デザインとがシンクロした稀有なコンセプトカーだと行って良さそうですが、外観同様にツルリとした質感が特徴。
なお、ステアリングホイールの構造(格納されない)から見るに完全自動運転を標榜したクルマではなく、メルセデス・ベンツいわく、自動運転はレベル3にとどまる、とのこと。
一時期は実現不可能と思えるEVスペック、完全自動運転を装備したという想定のコンセプトカーが多く見られたものの、このヴィジョンEQSは「かなり実用的」だと言えそうですね。
なお、ダッシュボードの「線」は高級ヨットのデッキをイメージした、とのこと。
外装同様、豪華な内装づくりにかけてはメルセデス・ベンツの右に出るものはない、という印象ですね。