| EQGはガソリン時代のGクラス同様、セレブ御用達のクルマとなりそうだ |
ドライブトレーン以外、現行Gクラスと多くを共有する可能性が高いと見られる
さて、メルセデス・ベンツは新型エレクトリックSUV「EQG」を9月にも発表すると言われますが、これはその名から推測できる通り「Gクラス(ゲレンデ)のピュアエレクトリック版」。※画像はKolesaによる予想レンダリング
今のところ公式での情報はほぼ無い状態ではあるものの、今回Autocarがいくつかの有益な情報をもたらしています。
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エレクトリック化されても「本格オフローダー」のまま
これによると、EQGはエレクトリックモデル専用のEVANSプラットフォームではなく、現行Gクラスに採用されるラダーフレームを維持し、バッテリー(107.8kWh)やエレクトリックパワートレーンはメルセデス・ベンツの(EVにおける)フラッグシップ、EQSから受け継ぐことになる、とのこと。
加えて4WDを維持するとされるので、前後にモーターを積むことになるのは間違いないと思われます。
つまり、EQGは「Gクラスの姿を駆りた乗用EV」ではなく「本格的なエレクトリックオフローダー」ということになり、ハマーEVやジープ・ラングラーのEV版「MAGNETOコンセプトの市販モデル)と競合することになりそうですね。
ちなみにメルセデス・ベンツはGクラスを自社の大きな資産だと認識しており、サブブランド化する計画を持っているとも報じられます(一時期、Gクラスを廃止するとしていたのが嘘のようだ)。
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ただ、サブブランド化するにしても「非常に燃費のよろしくないGクラス」をこのまま販売し続けることは許されず、よって「新世代」Gクラスとしてピュアエレクトリックモデルが登場し、しばし併売の後にピュアエレクトリック版へとバトンタッチすることになるのだと思われますが、それだけに開発陣は「絶対に失敗してはならぬ」という重圧と戦っているのかもしれません。
気になる新型メルセデス・ベンツEQGのデザインは?
そして「G」を名乗る以上、そしてメルセデス・ベンツがGクラスのヘリテージを重視する以上、そのデザインを大きく変えることはないものと思われ、現行Gクラスに準ずるデザインを採用するはずで、しかし「全閉フロントグリル」や「ディッシュ状ホイール」にてガソリンモデルとの差別化を行うことになりそう。
ただしEQGにはいささか不利な点もあり、まずは車体がEV専用設計ではないため、そして生粋のオフローダーとしての構造を持つため(さらに基本設計が古いため)重量が(EV専用設計車に比較して)重く、これはEVとしてはかなりクリティカル。
さらにボディが「空力特性に優れない」のもビハインドを喫する部分であり、多くのEVが「ドアハンドルをフラッシュマウントにしたりしてまで」空気抵抗を減らし航続距離を稼ぐという手法とは正反のデザインを(Gクラスらしさを維持するのであれば)持つであろうこと。
これらによって、仮にEQSと同じバッテリーを積んだとしても、一回の満充電あたり航続可能距離は大きく短縮されるものと思われます。
メルセデス・ベンツはEVでも「SUV」
なお、メルセデス・ベンツは多数のSUVを揃えることでも知られますが、EVにおいてもSUVを重視する戦略を取るようで、すでに発表しているEQA、EQB、EQCに加えてこのEQG、さらにはEQEとEQSにもハイライダー版を投入すると報じられており、他社とは異なるEVラインアップを持つことになりそうですね。
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参照:Autocar