
| メルセデス・ベンツ、新型GLBのインテリアを初公開 |
「メルセデス・ベンツ節」全開である
メルセデス・ベンツが次期型GLB(2026年モデル)のデビューを目前に控え、寒冷地テスト中のインテリア画像を初公開。
正式発表は2025年12月8日に予定されており、現在ドイツ・ジンデルフィンゲンのメルセデス・テクノロジー・センター(MTC)にて厳冬下での最終耐久試験が行われている、とアナウンスされています。
2024年末にはスウェーデンでガソリンを給油する姿が目撃されており、よって次期GLBは内燃機関を搭載する可能性が高いと見られているものの、今回のテスト車両はEV仕様(旧EQB相当)であると考えられ(メルセデス・ベンツはパワートレーンには言及していない)、寒冷地でも安定した走行性能とバッテリー制御を確認するためのテストを行っているのだと考えられます。
Image:Mercedes-Benz
「Welcome Home」——小型SUVでも温かみのある空間へ
GLBはコンパクトSUVでありながら3列シートを備える7人乗りモデルという位置づけで、従来型はスクエアなデザインで室内空間を最大化していましたが、新型ではエッジを丸めたエクステリア(いずれ登場するリトルGクラスとの差別化を考慮したのかもしれない)と大型リアライトクラスターを採用。
新型GLC同様に、ガソリン仕様とEV仕様については「基本的に」共通するデザインを持っており、しかし外観からパワートレーンの差異を見分けられる”差別化”が行われる可能性が高い、とも見られています。
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注目すべきは未来的なインテリア
そして今回のプレスリリースにおいて注目すべきは「インテリア」。
最新のMBUXスーパースクリーンがダッシュボード全面に配置されることでメルセデス・ベンツのデジタル化戦略を象徴し、さらに刮目すべきはロールス・ロイスのスターライトヘッドライナーを想起させる「ルーフ照明」。
Image:Mercedes-Benz
そこにはメルセデス・ベンツの「スリーポインテッドスター」パターンを確認でき、(ロールス・ロイスでの)星空の再現というよりはクラブのような幻想的な雰囲気を演出していて、内装照明の明るさやカラー設定とともにドライバーの感情を刺激する仕上がりとなっています。
なお、これに限らずメルセデス・ベンツは「メルセデス・ベンツ」「マイバッハ」ブランドにおいて、それぞれのマークを最大限に押し出すというデザイン戦略を採用していますが、「ここまで」強烈にブランドをアピールする自動車メーカーはさほど多くはない、と認識しています(反発もあるだろうが、一部ファンを強烈に惹きつけることも間違いない。そのうち中国の自動車メーカーのどこかが真似してくるかもしれない)。
Image:Mercedes-Benz
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参考までに、メルセデス・ベンツはこのインテリアについて、「どんな寒さの中でも“Welcome Home(おかえりなさい)”と感じられる空間を提供する」とコメントしています。
−20℃の極寒テストに耐えるGLB
公開された映像では、気温マイナス20℃の風洞実験施設で新型GLBがテストされる様子が確認でき、施設内では降雪シミュレーションも可能だとされ、車両が実際に雪道で走行するかのような環境を再現しているのだそう。
「雪に覆われた路面での確実なトラクション、快適な室内温度、そして雪中でも明瞭な視界——これらすべては冬のドライブに欠かせません。
新型GLBは、2基の最新鋭気候風洞を用いた徹底的なテストを経て、メルセデス・ベンツの厳格な品質基準を満たすよう仕上げられています。」
Image:Mercedes-Benz
市場投入は2026年春以降、EVの扱いは未定
新型GLBは2024年末から開発が進められ、世界初公開は2025年12月8日、販売開始は2026年春ごろになる見込みだとされていますが、これまでのメルセデス・ベンツに比較すると開発期間が非常に短く、様々な手法で開発期間を短縮しているのだと思われます。
なお、ガソリン仕様とEV仕様を同時にリリースするかどうかは未決定で、特にアメリカ市場ではEV販売減速や関税問題が影響しているため、導入時期の見直しもあり得ると見られているようですね。
Image:Mercedes-Benz
【まとめ】
次期型GLBは、従来の「実用的な小型SUV」という枠を超え、デジタルと快適性を融合させた“ラグジュアリー・コンパクト”へと進化を遂げようとしており、寒冷地テスト中でも確認できる完成度の高さ、そしてメルセデス・ベンツらしいインテリアの演出をもって「クラスの基準を再定義する」存在となりそうです。
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