| ルーフはシンガー・ヴィークル・デザインの人気化によって再ブレイクしたように思う |
その歴史、技術力からして高いコレクション価値を持つことは間違いない
さて、ポルシェからパーツの供給を受けて高性能な車両を製造・販売するドイツの自動車メーカー、RUF(ルーフ)。
今回、創業者であるアロイス・ルーフ・シニアの息子、アロイス・ルフ・ジュニア現会長が北米本部としてマイアミに新しい拠点(ディーラー)を開設すると発表しています。
これは現地リゾート施設であるコンクールクラブ(The Concours Club)にて開催されたイベント”フラットシックスフェスト”にて発表されたもので、ルーフにとっての「非常に大きな一歩」となりそうですね。
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ルーフの歴史は80年にも及ぶ
このルーフは80年以上前にアロイス・ルーフ・シニアが開設した自動車修理工場にルーツを持ち、その息子であるアロイス・ルフ・ジュニアがポルシェの改造、そしてポルシェの車体を利用した自社名義のスポーツカーの販売に乗り出し、現在のビジネスモデルを構築して35年ほどが経過しています。
なお、ルーフは(日本だと)1990年代のバブル全盛期の頃に非常に高い人気を誇っていたように認識しているものの、その後はあまりウワサを聞かず、同時に世界的にも人気を失ってしまったのかほとんどニューモデルが登場していなかったように思います。
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しかしながらその後、シンガー・ヴィークル・デザインの提供するポルシェ911のレストモッドが爆発的な人気を獲得するに際してルーフにも再び注目が集まったように思われ、そこからいくつかのニューモデルを発表するなど「にわかにルーフが活気づいた」という印象も。
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そういった経緯もあってか、2015年頃には1500万円くらいで落札されていたルーフのクルマも今では5000万円くらいの値がつくことも珍しくはなく、場合によっては「億」をあっさり超える場合もあるもよう。
現在の状況はルーフにとっての大きなチャンス
よって現在はルーフにとって追い風であると考えてよく、「目の肥えた顧客にさらに贅沢な買い物を体験してもらうため」今回の施設をオープンさせることになったのだと思われますが、ルーフ・ノースアメリカのCEO、ヴィクター・ゴメス4世によれば「ルーフのクルマは、エンジニアリングの卓越性、信頼性、情熱、そして何よりもドライビングのスリルを象徴しています。マイアミのような世界的な都市において、さらにはコンクールクラブのような特別なリゾート地に本社を構えることは、我々にとって完璧な事業展開のはじめりとなりえることを意味しています」。
このコンクールクラブはマイアミのどこにでもわずか20分で行くことができ、驚くことに2つの専用空港があるためプライベートジェットでのアクセスも便利だとされ、さらには専用のサーキットも持つのだそう。
なお、新しいルーフのフラッグシップストアは完全予約制にて運営されるといい、クルマの注文や販売はもちろん、アフターサービス、パーツ販売、プライベートイベントなどを提供する予定だと紹介されています。
コンクールクラブ社長のアーロン・ワイス氏は「ラグジュアリーなモータースポーツ体験の新たなスタンダードを確立したコンクールクラブにとって、これまでに前例のない体験を作ることは非常に身近なことです。ルーフは人々の期待に応え、その水準を高めてきた伝説的なブランドです。私たちは、ルーフと、コンクールクラブのDNAを共有していると認識しており、新たなる機会を提供できることに興奮しています」とコメント。
おそらくここからルーフは大きくその販売を伸ばすことになるかと思われ、中古市場での取引も一層活発になるかもしれません。
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