| おそらく日産はフォックスコンに買収されたほうが「幸せ」になれるだろう |
「ホンダと日産」よりも「フォックスコンと日産」のほうが双方の資産を活かせる可能性が高い
さて、現在倒産の危機にひんしている日産ですが、直近では「ホンダとの合併(経営統合)」という話が出ています。
しかしその後に報じられたのが現在シャープを傘下に収め、iPhoneの下請けとしても知られる鴻海(ホンハイ)精密工業(FOXCONN=フォックスコンとして知られる)が日産の買収(あるいは出資)を検討しているいうニュース。
ちなみにフォックスコンは自社にてEVプラットフォームを設計・開発するなど自動車製造に参入する意向を強めており、特に日産の自動車製造およびデザイン技術に関心を持っていると言われているわけですね。※これまでにいくつかの有望なEVコンセプトを発表していますが、量産には至っていない
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フォックスコンは「真剣に日産の買収を検討」
この話はロイター、ウォール・ストリート・ジャーナルいくつかのメディアによって報道されており、これらによるとフォックスコンは「日産を買収することを真剣に議論している」。
この買収が実現すれば、フォックスコンにとって自動車産業への本格的な参入を意味し、(フォックスコン、そして自動車業界にとっても)大きな転換点となるのは間違いないと見られています。
フォックスコンは、これまでは主にAppleの製造を担当してきた企業ですが、今後は自動車業界にも進出したいと考えており、元日産の幹部であるセキ・ジュン(関潤)氏の指導のもと電動車(EV)の製造に意欲的だとされ、すでにベトナムの産業団地に2億5000万ドルもの投資を行っていて、今までの方針だとアップル製品の製造方法に似た形で、他の企業から車両のデザインや生産を委託される形で自動車を製造する計画だとしています。
現時点だとフォックスコンは車両のシャーシやボディ製造に関してまだ限られた専門知識しか持たないものの、日産との提携が進めば、その自動車製造計画を加速させることができ、自社ブランドによる生産という可能性も見えてくるわけですね。
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フォックスコンは実際にルノーと交渉中
なお、現在ルノーは日産の株を部分的に処分しているものの、現時点ではまだ多数の株式を所有していて、そして上述の関潤氏はすでにルノー幹部との話し合いのため渡仏したという情報も。
もちろんこれはルノーの所有する日産の株式を取得するためですが、現時点ではルノーからこれについてコメントは出されておらず、ルノーの広報担当者は「日産がビジネス状況を回復させるための努力をサポートしている」と述べたのみ。
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ただ、興味深いことに、報道によると、フォックスコンが日産に対して持つ関心の高まりが「ホンダと日産の合併交渉を加速させた可能性がある」と指摘されており、つまりは「フォックスコンが日産を買収するのはマズい」と日産そしてホンダが考えたということを示唆しており、ホンダと日産に対し「早急にパートナーシップを固めなければならない」というプレッシャーがかかったと見られているわけですね。
もし日産とホンダが合併した場合、三菱自動車も含めた日本の自動車業界が大きく再編され、日産・ホンダグループとトヨタグループの二大勢力が支配する形になる可能性があり、これにより、スズキ、スバル、マツダといった他の自動車メーカーも影響を受けることになることが想定されますが、もしフォックスコンが日産の経験を取得すれば、「世界規模」での勢力図の変化も予想され、今後の成り行きには注視したいと思います。
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