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実際にレースを走り、高名なポルシェコレクター、さらにスティーブ・マックイーンが所有し「栄光のル・マン」で主演を努めた917Kが競売に【動画】

実際にレースを走り、高名なポルシェコレクター、さらにスティーブ・マックイーンが所有し「栄光のル・マン」で主演を努めた917Kが競売に【動画】

| ポルシェ917は65台が製造されているが、この917Kほど印象的な個体はほかに存在しないだろう |

おそらくはこれ以上の「望ましい」917Kを市場で見つけることは難しい

さて、2024年に続き2025年も様々なレアカーがオークションへと出品されると予告されており、今回紹介するのは「(ポルシェコレクターで知られる)ジェリー・サインフェルドとスティーブ・マックイーンが所有したことがあるポルシェ917K」。

ポルシェ917Kはそれだけでも貴重かつ希少なクルマですが、レースの血統やセレブオーナー、ハリウッド映画での主演などが加わることにより、この個体はその魅力を大きく増大させています。

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このポルシェ917Kはこんな歴史を持っている

ポルシェ917は(ポルシェが)耐久レースを制覇するために開発した(まさしく)最強の武器であり、その歴史は実際に栄光にて埋め尽くされています。

実際のところ、このポルシェ917の活躍によってポルシェは1970年にル・マン24時間耐久レースで初めての勝利を収め、モータースポーツにおける支配力を確立することとなるわけですね。

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ポルシェ917はシリーズ通じて全65台しか製造されなかったものの、その中でも特に際立った存在がいくつかあり、しかしその中でもシャーシナンバー「917-022」はさらに「特別な一台」だと言ってよく、この車両は有名なブルーとオレンジというガルフカラーにて仕上げられ、「Kurzheck(短いテール)」を意味する”917K”に仕上げられています。

そしてこのクルマは特別中の特別なクルマであり、その理由はポスターやドキュメンタリーで見たことがあるかもしれない、あの伝説の映画「栄光のル・マン」にも登場したあのクルマそのものだから。

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このポルシェ917Kの心臓部には4.5リッター・フラット12エンジンが搭載され最高出力588馬力と最大トルク497Nmを発生し、そのすべてのパワーは4速マニュアルギアボックスを介して後輪に送られますが、ポルシェによれば(1970年代の終わりにかけ、ボアアップされた5.0リッター・フラット12エンジンを搭載した917だと)0-100km/hをわずか2.7秒で加速できる性能を持っていたとのこと。

この性能は、現代のスーパーカーと比べても遜色はないもので、つまり当時「勝利を量産した」ことにも頷けます。

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上述の通りスティーブ・マックイーンはかつてこの917Kを所有していましたが、実際にこのクルマでル・マン24時間レースに出場しようとしたものの製作会社の指示によりレースには出場できず、かわりにこのクルマを自身の映画「栄光のル・マン」の主役として登場させることとなるのですが、さらにその後、このクルマは何度もオーナーが変わり、ときにはレースで実際に使用されたことも。

まずスティーブ・マックイーンから最初に購入したのはレーシングドライバーのラインホルト・ヨーストで、その後、ブライアン・レッドマン、リチャード・アットウッドといったレーシングドライバーが所有したと説明されています。

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そしてリチャード・アットウッドは1977年から2020年までこのクルマを所有し、その後はポルシェコレクターのフランク・ガログリの手へと一時的にわたった後、最終的にコメディアンで俳優のジェリー・サインフェルドがこのクルマを手に入れていますが(同氏は様々な気象なポルシェを所有していることで知られる)、ジェリー・サインフェルドはこのクルマをモントレー・ヒストリック・オートモービル・レースやペブルビーチ・コンクール・デレガンスなど、数多くのイベントに出展しており、ここでいっそうの「ハク」がつくことに。

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そして今、このクルマのフラット12エンジンは2024年8月にフルレストアされ、再び走行する準備が整っており、2024年1月18日にフロリダ州にて開催されるオークションへと登場予定。

つまりレース、映画、セレブの歴史がひとつに凝縮されたこの917Kを手に入れる千載一遇のチャンスがやってくるわけですが、もちろん購入にはかなりの額が必要となるのは間違いなく、しかしそれに見合う価値は間違いなくあるものと考えられます。

今回出品されるポルシェ917Kを紹介する動画はこちら

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参照:Mecum Auctions

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