| 現在の欧州にて施行される”厳しすぎる”規制を考えると、あまり出力向上は望めない |
フォルクスワーゲンは「ゴルフ」について第8世代への切り替えを進めていますが、そのゴルフ8”GTI”が3月に開催されるジュネーブ・モーターショーにて発表される、との報道。
これは英国Autocarが報じたもので、ジュネーブ・モーターショーではゴルフGTIとGTDが発表され、その後6月のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードではトップレンジの「ゴルフR」が発表される、と述べています。
ゴルフGTIは「軽量スパルタン」に?
この報道によると、新型ゴルフGTIのエンジンには、現行モデルに使用する2リッター4気筒ターボのアップデート版が使用されるとのことですが、現行ゴルフGTIは標準グレードで230PS、GTIパフォーマンスでは245HPを発生し、上位モデルTCRでは290HPという数字。
別の報道では、新型ゴルフGTIは255馬力、そしてゴルフGTI TCRでは295馬力にまで出力が引き上げられるとも言われていますね。
そして新型ゴルフGTIに採用されるトランスミッションは現行同様、6速マニュアルもしくは7速DSGとなるするものの、「マイルドハイブリッドの採用はない」とも。
すでに発表されたゴルフ8には「マイルドハイブリッド」が装着され、これはエンジンとトランスミッションとの間に、スターターを兼ねたモーターを取り付け、パワーアシストを行うもので、これによって(マイルドハイブリッドを持たないゴルフ7に比べ)燃費は10%ほど改善する、と言われます。
ちなみに新型ゴルフには「GTE」なるグレードがあり、これはプラグインハイブリッドというパッケージングを採用して245PSを発揮しますが、これと差を付ける意味でも新型ゴルフGTIは「さらにパワフルに」なるのは間違いなさそう。
なお、新型ゴルフGTIにマイルドハイブリッドを採用しない理由として、以前にフォルクスワーゲンのエンジニアが語ったところでは「ゴルフはもともと車重の軽いクルマであり、マイルドハイブリッドといえど大きなモーターそしてバッテリーを積むと重量が増加し、運動性能をスポイルするから」。
これは至極もっともな意見でもあり、よって新型ゴルフGTIは(馬力上はゴルフGTEに近いものの)これまでどおり運動性能を追求したホットハッチとなりそうです(ゴルフの各グレード間で、性格の差が大きくなるとということも意味する)。
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ゴルフRはついに400馬力オーバー?
そしてゴルフRのほうは、ついに出力が400馬力に達するというウワサがあり、ゴルフ7時代に待望されていた「ゴルフR400」がついに実現する可能性も。
ただ、これまた別の報道だと、「欧州の厳しい既製のおかげで」新型ゴルフGTI、ゴルフRともに「現行モデル同様の出力にとどまる」というものもあり、新型ゴルフGTI、ゴルフRがマイルドハイブリッドを採用しないのであれば、そのぶんの環境性能改善が望めず、したがって「出力向上は望めない」のかもしれません。
その場合でも、フォルクスワーゲンは徹底的な軽量化、足回りや車両コントロールの見直しを行うことで、「ゴルフGTI/ゴルフR史上最高の」パフォーマンスを持つモデルに仕上げてくるのは間違いないだろう、と考えています。
フォルクスワーゲンは9月のパリ・モーターショーを欠席
そしてフォルクスワーゲンは3月のジュネーブ・モーターショーに参加するものの、9月のパリ・モーターショーに参加しないという報道も。
ディーゼル不正事件に揺れた時期とは異なり、今回は「前向きな理由で」参加しないとも報じられますが、これはフォルクスワーゲンのみではなく、傘下にあるブガッティ、ベントレー、アウディ、ポルシェ、ランボルギーニなどもその方針に倣うとも報じられています。
ランボルギーニは直近のジュネーブ・モーターショーも欠席の意向を示し、その理由としては「不特定多数に向けたモーターショーに費用を投じるよりも、購買確率の高い特定顧客に向けたプライベートイベント開催に注力する」ため。
おそらくはフォルクスワーゲングループ全体としてこの方向へとシフトするのでしょうね。