| おまけにニュルブルクリンク専用のドライブモードまで装備してきた |
フォルクスワーゲンが突如「ゴルフGTIクラブスポーツ」を発表。
VWは「ゴルフ8」世代へとスイッチしたところですが、ハイパフォーマンスモデルとしてはすでにGTIが発表されており、リークされていた情報だと、あとは「ゴルフGTI TCR」「ゴルフR」の発表が控えているとされていたわけですね。
つまりゴルフGTIクラブスポーツの登場は具体的に示唆されていなかった中での「サプライズ」ということになりそうです。
新型フォルクスワーゲン・ゴルフGTIクラブスポーツはこんなクルマ
すでに発表されている「ゴルフGTI」の出力は245PS(242HP)ですが、今回リリースされたゴルフGTIクラブスポーツの出力は大きく向上して300PS(296HP)。
エンジンそのものはゴルフGTIと変わりはなく、しかし新型ターボチャージャー(コンチネンタル製)とECUの再セットアップにてパワーアップが達成されている、とのこと。
その「300馬力版」エンジンに組み合わせられるのは7速デュアルクラッチ・トランスミッション(DSG)、そして駆動輪は前輪のみ。
0-100km/h加速は6.0秒、最高速は250km/hとアナウンスされていますが、最高速についてはリミッターによって制限されているものと思われます。
なお、ギア比はゴルフGTIに比較してショートに設定されているといい、相当にパンチのある走りが楽しめそうですね。
ゴルフGTIとの外観上の差異もけっこう大きく、ヘッドライトとグリルはゴルフGTIと共通に見えるものの、バンパーはゴルフGTIクラブスポーツ専用のデザインを持っています。
大きく口を開けたグリルはゴルフGTIに近く、しかしその横のガイド、アンダー部は大きく形状が異なっておて、グリルガイド下部はそのまま後方へと続いており(これは先代ゴルフGTIクラブスポーツのデザインを継承している)、ホイールハウスを隔ててストロボライン風のグラフィックへとつながります(このグラフィックは新しく採用されたデザイン)。
ホイール(19インチ)のデザインについては、「ツイスト」されたスポークこそゴルフGTIとの共通性を感じさせる部分ではありますが、やはり専用デザインへと改められている模様。
リアだとバンパーの「下半分」が専用の形状を持つことになり、太いテールパイプ、そして大型化されたディフューザーが装着されています。
加えて、リアスポイラーが大型化しているのも見逃せないポイントですね。
機能面でのトピックは、パワーアップのほか、フロントデフがゴルフGTIの「XDS」から「VAQ」へと変更されたことで、これはGTIと同じく電制デフではあるものの、ドライブモードに応じてロッキングファクターを調整できるようになったのが「新しい」ようですね。
そのほかフロントのキャンバー角が増し、リアサスペンションのコントロールアームマウント、ホイールマウント、ダンパーベアリング、スプリング等には専用パーツが採用に。
ブレーキシステムについてもアップデートが施され、フロントブレーキキャリパーはツインピストンに、そしてABSの設定もブレーキパフォーマンスと安定性とを増加させる設定へと見直されているようですね。
加えてダイナミックシャシーコントロール(DCC)についても刷新され、ゴルフGTIクラブスポーツでは調整幅が「15段階」となり、中には「ニュルブルクリンク専用モード」も存在する、とのこと。
新型フォルクスワーゲン・ゴルフGTIクラブスポーツのインテリアはこうなっている
そしてこちらがゴルフGTIクラブスポーツのインテリア。
見たところではゴルフGTIとほぼ変わりはなく、シート形状も同一に見えます。
ただ、シートの素材やステッチについては「GTIクラブスポーツ専用」が用いられているようですね。
新型フォルクスワーゲン・ゴルフGTIクラブスポーツは「シビック・タイプR」の天敵
なお、現在FFホットハッチの「3強」といえば「フォルクスワーゲン・ゴルフGTI」「ルノー・メガーヌR.S.」「ホンダ・シビック・タイプR」。
そしてぞれぞれがさらなるハイパフォーマンスモデルを追加して世界中のサーキットにてお互いの記録を更新しているのが現在の状況ですが、新型ゴルフGTIクラブスポーツは「ニュルブルクリンク向けのドライブモード」を持つということを鑑みるに、間違いなくニュルブルクリンクにて”FF最速”に挑戦してくるものと思われます。