VWが2019年のコンセプトカーの市販バージョン「ID.7 ツアラー」を発表。VW初のエレクトリックワゴン、そしてなぜかVWはワゴン好き

｜　現在まだ「ピュアエレクトリックワゴン」の選択肢は多くなく、けっこうな人気を博することになるのかも　｜

しかもID.7ツアラーはなかなかにスタイリッシュである

さて、フォルクスワーゲンが2019年に発表した「スペースヴィジョン・コンセプト」の市販バージョン、「ID.7ツアラー」を発表。

これはフォルクスワーゲン初のピュアエレクトリックワゴンであり、ベースとなるセダンバージョンと同等のボディサイズ（全長4,961ミリ、全幅1,862ミリ、全高1,536ミリ）を持ち、しかし車体後部の収納スペースを拡大することで大幅に実用性を向上させています。

なお、欧州ではSUVよりもワゴンのほうが「知的」と見なされるために一部では人気だと言われていますが、たしかにフォルクスワーゲンは「ゴルフ ヴァリアント」「パサート ヴァリアント」「アルテオン シューティングブレーク」など、意外と多くのワゴンラインナップを持つもよう（ディーゼルゲートの際に多くのモデルを廃止した割にはワゴンが意外と生き残っている）。

当然ながら荷室スペースは大きく拡大

そしてもちろんワゴンボディ化によって荷室スペースが大きく拡大しており、後部座席を倒さずともセダンバージョンに比較して605リットルも多くの収納スペースを持ち、リアシートを折りたたむとカーゴスペースは一気に1,714リットルにまで増加します。

参考までにルーフボックスがオプション設定されており、これには別途460リットルの荷物を積むことができる、とのこと。

さらにID.7ツアラーの荷室には（シートを倒さずに）長さ1,075ミリのモノを積み込めるといい、シートを倒すと1,948ミリの長尺モノにも対応可能。

そして興味深いのは「スイッチひとつで」ガラスの濃度を変更できるポリマー分散液晶 (PDLC) 層を備えたパノラマ サンルーフがオプション設定されていることで、このガラスはこれまでだとスーパーカーやハイパーカー、高級車にしか用意されておらず、しかし今回ID.7ツアラーに（オプションながらも）設定されるようになったということは、そのコストが徐々に下がってきたということなのかもしれません。

フォルクスワーゲンID.7ツアラーの航続距離は最大で685km

新型VW ID.7ツアラーのパワートレーンは282馬力 / 545Nmを発生するエレクトリックモーターで、「Pro」グレードでは77kWhサイズの（使用可能領域を持つ）バッテリーが搭載され、「Pro S」だと86kWhに拡大され、こちらだと一回の満充電あたり最大で685kmを走行できるというので（ホイールサイズによって航続距離が少し変わってくる）、かなり高い実用性を持つと考えて良さそうです。※いずれのバッテリーを選択しても、およそ30分程度で10〜80％までを充電できる

インテリアはセダンバージョンと同様で、上質かつ洗練された印象を持っており、しかし見る限りでは「不評だった」タッチ式のコントール系を持っており、これは物議を醸すところなのかもしれません（もしくは反応が改良されているのかも）。

ID.7ツアラーの生産はセダンバージョンのID.7、そしてID.4を組み立てているのと同じドイツのエムデン工場で行われるそうですが、現時点では日本での販売については不明です（日本へのIDシリーズの導入はスローであり、なかなかラインアップが増えない）。

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参照：Volkswagen