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「走行ゼロ」のマクラーレン・セナ、セナGTRが中古市場に登場。つけられた価格が「高いか、安いか」を考える

2018/09/24

| 納車目前のマクラーレン・セナが売りに出される |

マクラーレン・セナが約1億8500万円にて中古市場に登場。
これはジェームズ・エディションに登録されたもので、販売地は英国、そしてその価格は1,250,000ポンドという内容。

なお、走行距離は「0」と記されており、つまりは未走行(実際には工場やストレージ内を移動するので、数十キロは加算される)ということになりそうですね。

1億8500万円は高い?安い?

そのほかの情報としては「ボディカラーはブラック」「右ハンドル」「販売者はナイト・インターナショナル」「10万ポンド以上のオプション付き」。

マクラーレン・セナは日本では9926万円という価格設定で、限定台数は世界で500台。
当然ながらその価格にかかわらず「完売」しているクルマです。

その9926万円のクルマが倍の価格をつけていることについて、これは安いのか、高いのかは判断に苦しむところ。

これがフェラーリやランボルギーニであれば「安い」ということになりそうですが、マクラーレンということを考えると「高い」のかも、と考えたり。

ただ、これはマクラーレンのクルマに価値がないということではなく、新車での「入手難易度の高さ」を考えたわけですね。
たとえばラ・フェラーリはマクラーレン・セナと同じように500台(通常販売されたのは499台)の限定ですが、これには厳しい購入条件があり、「現行モデルを何台、クラシックモデルを何台、スペシャルモデルを何台」といった購入や保有履歴がないと購入権が与えられず、購入権を得たとしてもフェラーリが「NO」と言えば売ってもらえない、ということに。

高いか安いかは性能や限定台数ではなく「ブランド価値」による

つまりは1台1億円のラ・フェラーリを購入するのに「これまでに何億円も」突っ込んでなくてはならないということになって、よってラ・フェラーリにはそのぶんの価格が「上乗せ」された相場が形成されるわけですね。

ただ、マクラーレンの場合はフェラーリの70年、ランボルギーニの55年といった「市販モデル販売の長い歴史」がなく、そのために購入条件が「まだ」緩いのもたしか。

つまりフェラーリやランボルギーニの限定モデルを入手するのは非常に困難であるが、マクラーレンの場合はまだハードルが低い、と言い換えることが可能です。

これが「ブランドを形成する要素の一つが歴史」であるということで、かつメーカー側にとっては「購入ハードルを上げる」ことがいかに重要であるかということもわかります。
ただ、ハードルは「上げればいい」わけではなく、上げたとしても「買ってもらえる」だけの魅力をそのブランドが持っていなければ意味がないわけですね(単に希少性が高い、高価というだけでは市場価値が高くならない)。

マクラーレン・セナGTRも売りに出される

なお、同じくジェームズ・エディションではマクラーレン・セナGTR(セナのサーキット走行専用モデル)も販売中。
こちらの価格は1,650,000ポンド、つまり2億4300万円。

仕様・情報としては左ハンドル、米国からの販売、走行ゼロ、内装色はブラック、公道走行可能なスペックへのコンバートも可能、というもの。

この価格も高いのか安いのかは判断がつきかねますが、こういった「転売」が出るかどうかもブランド価値判断基準のひとつです。
転売がなされるということは人気ブランドの証ではあるものの、もっと人気のあるブランドは「誰も売りたがらない(お金を積まれても売らない」」ということになり、実際に「市場に出てこない限定車」もいくつかありますね。

VIA:James Edition

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