| フェラーリは「有言実行」の会社だった |
フェラーリは今年の春に「2019年には5つのニューモデルが控えている」と発表。
その後にF8トリブートとSF90ストラダーレを発表していますが、さらに間をおかずF8スパイダー、812GTSをリリース。
直近では”ローマ”を発表し、これでめでたく5台のコンプリートが完成しています。
そして今回、フェラーリのマーケティング部門を統括するエンリコ・ガリエッラ氏が英国Autocarに語ったところによると、「フェラーリは2020年、ニューモデルを軌道に乗せることにフォーカスする」。
フェラーリが過去最大級の拡大戦略に。「年内に5つのニューモデルが控えている。さらに2022年までには15車種が登場する」
フェラーリは2022年までに15のニューモデルを発表
なお、フェラーリは2022年までに15のニューモデルを発売するとしており、2019年の時点ですでに「5つ」を消化。※「2023年までに15台」という報道もある
つまり、あとは3年(もしくは4年)かけて10車種を発表してゆく、ということになりそうです。
ただ、エンリコ・ガリエッラ氏によると、2020年は「ちょっと一息」つくことになるとのことで、というのも「いくつかのモデルは新しいセグメントに属するため」。
SF90ストレダーレは価格帯、パフォーマンスともこれまでの「カタログモデルにはない」クルマであり、812GTSも50年ぶりに復活した「V12フロントエンジン+オープンモデル」。
さらにローマも「ライフスタイル系」の新しいフェラーリ。
よって、これらを顧客や市場に浸透させるための活動を行ってゆくとしています。
ただ、エンリコ・ガリエッラ氏は「それでも2020年にニューモデルが出ないというわけではない。ただし2020年のニューモデルは2019年ほど多くないが」とコメント。
あと「10」はどんなモデル?
そこで気になるのが「あと10」とされるフェラーリのニューモデル。
フェラーリは2022年までのセグメントごと販売比率を下記のように設定していて、まず超限定シリーズのICONAが5%。
これはモンツァSP1/SP2のようなモデルですが、このシリーズからも何台かはニューモデルが登場しそう。
そして「GT」にはローマ、ポルトフィーノ、GTC4ルッソといったモデルが含まれ、ポルトフィーノの後継モデル、GTC4ルッソの後継モデル登場の可能性も。
もちろん、フェラーリ初のSUV、「プロサングエ(正式な車名ではない)」もここに含まれます。
「スペシャルシリーズ」は488ピスタのようなモデルを指していて、となるとF8トリブート、F8スパイダーのハードコアモデルが出てきそう。
最後の「スポーツ」はF8トリブート、F8スパイダー、812スーパーファスト、812GTSといったパフォーマンス追求型のカタログモデルで、ここに何かが追加される可能性もありそうです。
さらにフェラーリはハイブリッドの比率も増加させる(60%)という計画も持っているので、ニューモデルとして、もしくは既存モデルにハイブリッドが追加されるのも間違いのないところ。
フェラーリは言ったことはちゃんとやる会社だった
なお、フェラーリはこの新中期計画発表時(2018年)に、デザイン的には1950−1960年代のエレガントなグランツーリスモのデザインに回帰するとも述べていて、たしかにニューモデル「ローマ」は”1950〜1960年代のローマ”をイメージした、ともアナウンスされています。
そしてインテリアだと、新世代の「ヒューマン・マシン・インターフェース」を採用し、ヘッドアップディスプレイ、新型メーター、新しい操作系、新デザインのステアリングホイール、最新のコネクティビティを採用し、「助手席の人も」楽しめるようにする意向を発表していますが、たしかにブランニューモデルであるSF90ストラダーレ、ローマはこのとおりの仕様を持っていて、この計画発表時には具体的にイメージできなかったものの、今こうやって見返してみると、「ああ、あのとき言っていたのはこういったことだったのか」と納得させられます。
VIA: Autocar