| フェラーリの市販車はこれまでにも大きくデザインを変化させており、しかしどのクルマも「紛れもないフェラーリ」なのが面白い |
外部デザイナーも「フェラーリのDNA」を再現するのに様々な手法を用いているようだ
フランそのデザイナー、カルロス・ブリトー氏のデザインした「フェラーリ・ヴィジョンGT」が公開に。
もちろんフェラーリ公式ではなく、デザイナー氏の個人的な作品ではありますが、フェラーリの伝統を踏まえて作成された興味深い一台に仕上がっています。
なお、作品の背景やアクセント、ボディカラーには「レッド」「イエロー」が使用されていて、「イエロー」を用いてきたあたりはなかなかマニアックかもしれません。
フェラーリというと、80年代以降の「一般に目に触れる機会が多くなった」F1マシンのカラーに起因し「フェラーリ=レッド(ロッソ)」というイメージが強く、しかし実はカンパニーカラーは(エンブレムを見ても分かる通り)本社所在地であるモデナ市のカラー”イエロー”だとされており、よってレッドではなくイエローを押し出すアーティストを見ると「おっ」と思ってしまうわけですね。
フェラーリ・ヴィジョンGTはこういったコンセプトを持っている
そこでこのフェラーリ・ヴィジョンGTですが、全体的なボディ形状やシルエットにつき「かつてのレーシングカー」「F1マシン」をイメージ。
サイドはF1マシンを意識したプロポーション。
後方からはリアタイヤが見える「オープンホイール」を採用しています。
リアセクションもF1、そして近代的な航空機をイメージ。
ホイールは伝統の「5本スポーク」デザイン。
フェラーリは古くより5本スポークデザインを採用してきたということもあって、現代の市販車においてもほとんどが「5本スポーク」を採用していますが、逆に言えば「その呪縛から逃れることができず」、フェラーリのホイールデザインに関しては、デザイナーが一定の制限に頭を悩ませているのかもしれません。
フェラーリ・ヴィジョンGTはこんなクルマ
そこでこちらが「完成した」最終デザインのフェラーリ・ヴィジョンGT。
フロントフェンダーの盛り上がりは往年のフェラーリ製レーシングカーを思い起こさせますね。
一方、サイドからリアにかけては非常に近代的。
キャビンはバブル形状。
上から見ると「広く、短い」デザイン。
車体前半と後半とを区切る直線のラインはなかなかユニークです。
ボディカラーがレッドになると、一気にフェラーリっぽさが増すようですね(やはりフェラーリ=レッドというイメージがぼくを含め世間一般に浸透している)。
そしてサイドからリアにかけてはやはり直線的。
このリアエンドの形状だとダウンフォースが心配になったりしますが、おそらくはアクティブエアロ(リアスポイラー)を内蔵しているものと思われ、グラウンドエフェクトも相当なものだと思われます。
ちなみに「テールパイプ」が見えるため、ガソリンエンジンの搭載を前提としているようですね。
あわせて読みたい、フェラーリのレンダリング関連投稿
-
フェラーリが完全電動化時代の限定モデルを発表したら?過去と現在、未来が交錯する「ICONA SP-X」のレンダリング
| おそらく、どんな時代になろうともフェラーリはその伝統を捨てることはないだろう | むしろガソリンエンジンという枷から解き放たれることで「さらにフェラーリらしく」なるのかもしれない さて、フェラーリ ...
続きを見る
-
もしもフェラーリSP3デイトナに「サーキットオンリー」のハードコアバージョンが登場したら?過激しかし優雅なレンダリングが登場
| 実際にフェラーリSP3デイトナでサーキットを走る人は少なそうだが、実現すれば楽しそうだ | サーキットこそがフェラーリそしてSP3デイトナの本来の生息地でもある さて、ニューモデルが発表されると登 ...
続きを見る
-
未来派フェラーリのレンダリング!「フェラーリ・カスコロッソ(赤いヘルメット)」が公開に
| フェラーリは様々なアーティストの創造意欲を掻き立て続ける | さて、フェラーリはその排他性からか、様々なデザイナーに対して魅力的なモチーフに映り、そのため古今東西様々なレンダリングが公開されてきま ...
続きを見る
参照:Carlos Brito