| フロントエンジンフェラーリのオーナーは比較的クラシカルなカスタムを好む傾向が強い |
とくに1950−1960年代を意識した「ロッソ全盛」以前のレーシングカーをモチーフにすることが多いようだ
フェラーリが自社のFacebookページにて「1960年代のレーシングカーっぽく」カスタムされた812GTSを公開。
ボディカラーは伝統的な「アッズーロ・ラ・プラタ」、ストライプrは「ロッソ・ルビーノ(両脇にはホワイト)」だと紹介されています。
もちろんこのカスタムを行ったのはフェラーリのパーソナリゼーション部門「テーラーメイド」であり、ここでその内容を見てみましょう。
このフェラーリ812GTSのホイールは「ポリッシュ」仕上げ
まず、このボディカラーはフェラーリのヒストリックモデルに多く見られ、よって多くの顧客が選ぶ人気色。
意外かもしれませんが、過去にはこういった「水色」のフェラーリが多く存在します。
とくにツール・ド・フランスを制した車両に用いられたことで多数のファンを擁するカラーでもあり、そして「フロントV12エンジン」レイアウトを持つフェラーリオーナーはフェラーリのヘリテージを意識したカスタムを施す例が少なくないように思われます。
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そしてこのフェラーリ812GTSもクラシックモデルを意識してか、ホイールには珍しい「ポリッシュ」仕上げを採用しており、これは当時のワイヤーホイールをイメージしているものと思われます。
ブレーキキャリパーにはブラックを選択しており、これもまた当時の環境を再現したものと思われ、レッドやイエローを選んで「雰囲気が壊れる」ことを避けたかったのかもしれません。
このフェラーリ812GTSのインテリアもまた「クラシック」
そしてこのフェラーリ812GTSのインテリアもやはりシック。
シートはクリーム色のコノリー・ヴォーモル・レザーを用いていますが、現在フェラーリはコノリーレザーを用いておらず、よって「特注」ということになりそうです(現在フェラーリがコノリーレザーを採用しない理由は、「コノリーレザーが自動車ビジネスから撤退したため」だとされている)。
シートのセンター、センタートンネルのアクセント、ヘッドレストの跳ね馬(プランシングホース)刺繍にもロッソ・ルビーノ。
ちょっと面白いのはステアリングホイールのスポークやパドルに施された「ハンマー加工風の視覚的効果を演出したグロスライトグレー塗装(鉄板を金槌でガンガン叩いたような雰囲気がある)」で、これももちろん当時の技術などを解釈し再現したものだと思われます。
そのほかにもシックな仕上げが多数見られ、これらもまた当時のフェラーリの内装をイメージしたのかもしれません(例外的にレッドのアクセントが一部採用されている)。
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