どこからどう見ても「ピニンファリーナ」。そのデザインは健在
ピニンファリーナがついに市販車第一号となる「バッティスタ」を発表。
「バッティスタ」とはピニンファリーナ創業者の名ですが、ずっと自身の名を冠した市販車を作りたいという願望を持っていたと伝えられ、今回はその孫世代がその悲願を達成したということになりますね。
なお、ピニンファリーナはフェラーリのデザインを手がけてきたことで知られるものの、現在フェラーリのデザインはフェラーリ内製に切り替わっており、ほかに担当していたカーメーカーも同様の動きを見せているために仕事が激減し、それによって経営危機に。
一時はあわや倒産の憂き目に、というところまで行ったものの、インドのマヒンドラに救われてその傘下に収まっている、というのが現在の状況です。
「ピニンファリーナ」だけあってフェラーリとの共通性も見られる
そして、そのマヒンドラ傘下にて開発、発売を行うのがこの「バッティスタ」となりますが、ピニンファリーナいわく「世界初のラグジュアリー・エレクトリック・ハイパー・パフォーマンスGT」。
デザイン的にはやはりフェラーリ(とくに458)を彷彿とさせるもので、ピニンファリーナのデザインにはやはり独特の共通性があるということもわかりますね。
ちなみにこちらがピニンファリーナがデザインした、フェラーリ458イタリア。
フロントフードとフロントウインドウの角度、ルーフ形状、リアフェンダーからリアセクションへの流れ、リアのタイヤハイス直前下部の形状などに共通性が見られますね。
こちらは別カラー版。
フロント先端部分は「ウイング」として機能しそうです(リアウイングは展開した状態であり、アクティブエアロを持つことがわかる)。
リアウイングを閉じるとこう。
こちらはブルー。
ドアは「ガルウイング(ディへドラル・ドア)を採用。
なお、「バッティスタ」はリマックの技術を仕様しているとされますが、物理的な構造にもやはりリマックとの共通性が見られますね。
こちらはリマックC_Two。
ピニンファリーナ・バッティスタのテールランプは「フロート」。
バッティスタの運動性能は現時点での世界トップレベル
ホイールは21インチサイズ(センターロックのように見える)、ブレーキシステムはカーボンセラミック、タイヤはピレリ・Pゼロ・カラーエディション。
車体の構造そのものはカーボンモノコックを採用し、そこへリマックから供給を受けた120kWhバッテリーパックを搭載。
モーターは「4つ」で、合計すると1900馬力を発生する、とアナウンスされています。
4WDとなり、0-100キロ加速は「2秒以下」。
現時点で正確な数値は公表されていませんが、新型テスラ・ロードスターの1.9秒、リマックC_Twoの1.8秒と肩を並べるであろうことは間違いなさそう。※モーター数や駆動方式、出力もリマックC_Twoと同じ
最高速度は期待された「時速400キロ」に届かないものの「350km/h」と公表され、これも世界トップレベル(おそらくはバッテリー保護のためにリミッターによって制限されていると思われる)。
加えて一回の充電あたり走行可能距離は450キロ、と公表されています。※リマックC_Twoは650キロ
こちらは透視図。
パワートレーンには「RIMAC」の文字が見えますね。
こちらはバッティスタのインテリア。
囲まれ感の強いコクピットで、左右でシートの異なるカラーを持つなど、なかなかにオシャレ。
もちろん素材やカラー、仕上げなど「いかようにも」カスタムができる、とのこと(これはピニンファリーナの得意分野でもある)。
ピニンファリーナ・バッティスタは150台限定
ピニンファリーナ・バッティスタの生産台数は150台に制限され、現在のところ北米、欧州、アジア、中東にて販売され、ディーラーは25から40箇所に設置される、とのこと。
今のところオープンが決まっているのはニューヨーク、ロサンゼルス、トロント、バンクーバー、ロンドン、シュトゥットガルト、香港。
価格についての提示はなく、しかしウワサでは「3億円」とも。
すでに有力顧客には実車が紹介され、かなりの受注を集めている、との聞いています。
VIA:Pinifarina