| マセラティ・ギブリ334は「1km/hだけ」ベントレー フライングスパー スピードの最高速を上回って世界最速に |
こうやって確実に時代は変わってゆく
さて、マセラティは長らくフェラーリ製のV8エンジンを搭載してきましたが、すでにフェラーリからエンジンを購入するという契約を更新しないと発表しており、今後は自社開発のV6エンジンへと移行する予定です。
なお、マセラティは1959年の5000GT以来ずっとV8エンジン搭載車を作り続け、現在に至るまでの64年間で10万台以上のV8エンジン搭載車を販売してきたものの、今回グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにて「V8エンジン搭載車販売終了を記念した限定モデルを展示する」とアナウンスしています。
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V8エンジン最終記念車はギブリ334アルティマとレヴァンテV8アルティマ
そして今回マセラティが発表するV8エンジン搭載車「販売終了記念モデル」とはギブリ334アルティマとレヴァンテV8アルティマの2モデル。
これらはV8エンジンの終焉にふさわしい特別仕上げの内外装を持ち、それぞれ103台のみが限定にて販売されます。
まず、マセラティ ギブリ 334 ウルティマだと、ボディカラーは「Scià di Persia」、そしてそこへルビーノのアクセント。
フェンダー上には、最高速度334km/hを示す "334 "のロゴがあしらわれていますが、これは市販セダンとして最速であり、時速333kmのベントレー フライングスパー スピードより1km/h速い数字です(ギブリ・トロフェオの最高速は326 km/hにとどまる)。
さらにギブリ 334 ウルティマの0-100km/h加速はギブリ・トロフェオの4.3秒から3.9秒へと短縮されており、マセラティいわく「重量とタイヤには細心の注意が払われた」。
軽量化については言及されていないものの、 "特別なコンパウンド "を使用した新しいパフォーマンス志向のタイヤが装着されているのだそう。
そのほかの装備としては、グロスブラック仕上げのブレーキキャリパー、ダーク仕上げの21インチホイール、カーボンファイバー製トランクリッドスポイラーの装着がアナウンスされており、インテリアだとアルティマ・ペール・テラコッタ・レザーとアルカンターラを組み合わせたシートセンターを採用し、ヘッドレストにはトライデントと334のバッジが刺繍され、センターコンソールには「334」のプレートが飾られるほか、「una di 103」のロゴが記されたプレートも装着されています。
レヴァンテV8ウルティマはこんなクルマ
そしてレヴァンテV8ウルティマのボディカラーはネロ・アッソルトとブルー・ロワイヤルの2色が設定され、ホイールはいずれもブラック仕上げの22インチ。
カーボンファイバー製エクステリアパッケージが標準装備され、フロントフェンダーには「V8 Ultima」のロゴがペイントにて再現されるほか、室内はギブリ 334 ウルティマ同様にペールテラコッタとブラックレザーというカラーリング(ただしブラック分の素材が異なる)。
ヘッドレストにはマセラティのトライデント・エンブレム、そし「V8 Ultima」の文字が入り、そしてセンターコンソールには "una di 103 "のロゴ入りバッジが装着されている、とのこと。
マセラティとフェラーリのV6エンジンには関係性がない
なお、マセラティは今後V6エンジンにシフトすると述べましたが、このエンジンは(マセラティによれば)完全なる自社設計。
つまり、アルファロメオのV6エンジンのように「フェラーリのV8エンジンから2気筒を削った」ものではないということで、さらに言えばフェラーリが296GTB/296GTSに搭載するV6エンジンとも異なるもの。
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実際のところバンク角やからして相違があり、マセラティの言葉を信じていいのだと思われます(フェラーリ側としても、マセラティのV6とは何一つ共通性はない、と語っている)。
参考までに、マセラティMC20などに積まれるV6”ネットゥーノ”エンジンのVバンクは90度で、タービンはバンクの外に設置され、方やフェラーリ296GTB/296GTSに搭載されるV6エンジンのVバンクは120度、タービンはVバンク内側の”ホットV”。
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