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ステランティスCEOが傘下のマセラティを異例の非難。「販売台数が半分以下になったのは適切に製品の魅力をアピールせず、顧客管理を怠ったからである」

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| 気持ちはわからないでもないが、自身が管理監督する立場のブランドを公に批判するのはCEOとして好ましくはない |

批判するのであれば「対策」を示すべきであるとも考える

さて、ここしばらく何かと話題になることが多いステランティス。

ダッジ、ジープ、ラム、プジョー、シトロエン、ランチア、アルファロメオ、マセラティ等を傘下に収める巨大自動車グループですが、直近の販売台数が激減し、とくにマセラティやDSでは大きく数字を落としたことが報じられ、その電動化に関する戦略のミスによってフィアット500eの生産を(需給調整のため)1ヶ月停止すると発表したことも大きな話題を呼んでいます。

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マセラティ「売却のウワサ」続報。親会社のステランティスが異例の声明を出し「マセラティは非常に特定の顧客層をターゲットとし、描いた戦略に向かって進んでいます」

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ステランティスCEOはマセラティのマーケティングを非難

そして今回報じられているのがステランティスCEO、カルロス・タバレス氏がマセラティの戦略を非難したこと。

マセラティは2024年6月まで、つまり上半期の納車台数が(前年の15,300台から)わずか6,500台に減少したことが報じられていますが、同氏はこの理由については「製品や価格戦略の問題ではなく、非効率的なマーケティングが原因」だと指摘しているわけですね。

「マセラティには適切なクルマと適切な技術があります。ガソリン駆動または100%電気の高級スポーツカーを提供できます。現在売上が低迷しているのであれば、それはマーケティングの問題です。品質面でも大きく改善しましたが、今はマーケティングに取り組む必要があります。見込み客やリードが不足しており、潜在顧客にリーチし、適切なポジショニングのために適切なメッセージを届ける必要があります。」

同氏の指摘を見ると、ここでいうマーケティングとは「プロモーション」のみではなく、ポテンシャルカスタマーへのリーチ、そして適切な顧客管理ができていないといううことなのだと思われますが、とくに見込み客の母集団形成に関する問題を指摘しているようにも。

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ちなみにですが、マセラティの製品は「MC20」「グレカーレ」「グラントゥーリズモ」「グランカブリオ」から新しい世代へと入れ替わっており、これらには(上述の通り)ガソリン版そして電動版が用意され(あるいは用意される予定)、顧客に対して様々な選択肢を示しています。

しかしながら、正直なところ、これら新しい製品群の価格は非常に高く、よってメルセデス・ベンツ、BMW、アウディのアッパークラス、そしてポルシェとも完全に競合するのですが、それらと比較して「マセラティを購入する明確な理由があるかどうか」と聞かれるとちょっと悩んでしまうところ。

前世代のマセラティであれば、ドイツ車が持ち得ない「色気」というべきものを纏っていたようにも思われ、しかし現行世代ではそれが薄くなってしまい、ライバルに近づいたために逆に「排他性を失ってしまった」ようにも感じます。

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ただ、実際に運転してみると、やはりマセラティらしい魅力、そしてアピアランスを備えているのもまた事実であり、しかしそれがカルロス・タバレスCEOの言うように「潜在顧客に伝わっていない」のかもしれません(ぼくにとっても、現行のマセラティは画像や紙の上のスペックではあまり魅力的な存在だと感じられないものの、自分でステアリングホイールを握ってみると強烈な印象を受けるクルマであると感じる)。

そう考えるならば、マセラティの魅力が「正しく伝わっていない」こともまた事実であり、これはカルロス・タバレスCEOの言うとおりだとは思いますが、その一方で「(とくに今の時代であれば)一見して魅力が伝わるようなクルマを作るべきであったのだろう、とも考えています。※残念なことに、現行のマセラティ各モデルは写真映りがあまり良くはなく、実車のほうがずっとカッコいい

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