| 限定350台のNSX TypeSのうち一台をモチュールが購入したということになりそうだ |
ただし現在NSX TypeSは量産前だと思われるため、プリプロダクションモデルを転用した可能性も
さて、アメリカでは300台の限定台数が24時間で完売し、日本でも「ほぼ枠が埋まってしまった」と言われるホンダ(アキュラ)NSXの最終限定モデル、NSX TypeS。
今回はそのNSX TypeSに「モチュール(MOTUL)」カラーが施されたレンダリングが公開されていますが、これはCG職人が作成したものではなく「モチュール公式」。
このグラフィックはかつてモチュールがスポンサーを務めたレーシングカーにインスパイアされたものだそうで、ホワイトをベースにレッドそしてブラックとゴールドがあしらわれ、ホイールはHRE製の「ゴールド」へ。
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なぜモチュールが?
そこで気になるのが「なぜモチュールが?」ということですが、これはモチュールがアキュラグランプリ・オブ・ロング(9月24日〜26日)のオフィシャルスポンサーを務めるからで、そのイベントのプロモーションとして「今、アキュラで最も話題となっているクルマ」に自社のカラーリングを施すことが理にかなっているから。※モチュールは日本においても、スーパーGTに参戦するRED BULL MOTUL MUGEN NSX-GTのスポンサーに名を連ねている
さらにモチュールはこの機会を利用して、新製品である300Vオイルを米国でプロモーションするとしており、実際にこのNSX TypeSがイベントに登場することになるようですね。
NSXは今回の「タイプS」でひとまず終了
なお、NSXはこのタイプSをもってその生涯を閉じることになり、しかしアキュラの副社長兼ブランドオフィサーであるジョン・イケダ氏がその後継モデルの可能性を示唆しており、今はまだ具体的な計画がないものの、その復活が待たれます。
そしてときどき、「なぜ二代目NSXは成功しなかったのか」と考えるわけですが、それはやはり初代NSXのように、スーパーカーファンやスーパーカーメーカーの認識を変えるほどのインパクトがなかったからなのかもしれません。
初代NSXは「New Sportscar」、そして未知のものを表す「X」とを組み合わせたネーミングの通り新しい世代のスポーツカーそしてスーパーカーだと言ってよく、「緊張ではない、開放するスポーツだ」 というコピーとともに登場しています。
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つまりは、それまでは運転が難しく、乗り心地や振動・騒音など「我慢しながら乗る」のが当たり前であったスーパーカーの世界に「扱いやすさ」「快適性」という要素を持ち込んだのがNSXであり、実際のところ多くのスーパーカーそしてスポーツカーがその基準を見直すこととなったわけですね。
二代目NSXはおそらく、「ハイブリッド」をスーパーカーセグメントへと持ち込むことによって初代のような革命を起こすことを狙ったのだとは推測しますが、それによって劇的にパフォーマンスやドライバビリティが向上したわけではなく、むしろガソリンエンジンのみを動力源とするスーパーカーに勝るところがなかったためにパラダイムシフトを起こせなかったのかもしれません。
ホンダもこういった事実を認識しているのか、新型NSXでは「ピュアエレクトリック」に転じることで新しいスーパーカーとしての価値を世に問う意向を示しており、しかし現在のホンダが持つ電動化技術では「他社の脅威たる」エレクトリックスーパースポーツを作ることは難しいものと思われ、ホンダが3代目NSXを発売するに際しては、「ほかメーカーが持ち得ない何か」を達成する必要があるのだろうと考えています。
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