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ソニーは「ヴィジョンSコンセプト」の開発を継続中なるも、現時点ではその方向性が定まらず「何ができるのか、どういったクルマにすべきか」思案中

2021/09/18

ソニーは「ヴィジョンSコンセプト」の開発を継続中なるも、現時点ではその方向性が定まらず「何ができるのか、どういったクルマにすべきか」思案中

| おそらくヴィジョンSコンセプトが市販されるのは間違いなさそうだが |

そしてアップルカーよりも先に登場することになりそうだ

さて、もう一年近く「アップルカー」に関する話題が飛び交っている状態ですが(最初に話が出たのは10年以上も前)、やはり電子機器業界に属するソニーも自動車業界への参入可能性を探っており、2020年1月には「ヴィジョンSコンセプト( Vision-S Concept )」を発表しています。

なお、この際に驚かされたのは、よく新規参入組にある「計画だけ発表」「モックアップを展示」ではなく、発表の際に完全に機能するプロトタイプを用意してきたこと(しかも”誰にも知られることなく”)。

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ソニーはまだヴィジョンSコンセプトの可能性を把握できていない

このヴィジョンSコンセプトが発表された当時、ソニーは「将来の自動車技術のテストベッドとして使用する」と述べるにとどまっており、実際に生産するつもりはなく、しかしその半年後には「生産を行うことを検討中」とコメント。

実際のところソニーはずっとヴィジョンSコンセプトの研究を続けていて、専用サイトにおいても近況報告を行い、開発進捗状況、そして他社との提携等についてもアップデートしている状態です。

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ただ、つい最近ソニーの川西副社長がカーメディアのインタビューに応えた内容だと、「ソニーでさえこのEVの計画を完全には把握していない」。

どういうことなのかというと、「現在は研究開発の段階なので、具体的な計画はありません。私たちが何のためにモビリティサービスに貢献するのか、それを検討しなければなりません。それが私たちの基本的な考えであり、研究開発の段階を続けなければなりません」。

要は、クルマを開発しているわけではなく、ヴィジョンSというデバイスを通じてどういったエクスペリエンスを提供でき、どう社会貢献ができるのかを模索しており、その方向性が決まることで自ずとヴィジョンSの方向性が決まるということになりそうです。

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現時点でソニーは、このヴィジョンSコンセプトについて、「車輪のついたリビングルームにする方法」を模索しているといい、その条件は完全自律走行とエンターテインメント空間を作り出すこと。

川西副社長によると「映画や音楽、ゲームなど、たくさんのコンテンツがありますが、それらのコンテンツや技術をクルマの中で活用する必要があります。このようなエンターテインメント空間を車内に構築するためには、その機会を理解し、適切なキャビンシステムを構築する必要があります」と述べており、この方向性に従って今後ヴィジョンSコンセプトの開発が進められるのかもしれません(実際に5G走行試験を行っている)。

こういった「エンターテイメント」路線はまさにソニーらしい方向性だと言ってよく、当初からパノラミックスクリーンを備えたダッシュボードや、革新的なサウンドシステム”360 Reality Audio System”が当初から搭載されています。

SONY ヴィジョンSコンセプトはこんなクルマ

ここでそのソニーヴィジョンSコンセプトをおさらいしておくと、上述の通り2020年のCES(家電見本市)で公開されたクルマ。

モーターショーではなく家電見本市ということがヴィジョンSコンセプトの性質をよく表していると思いますが、もちろんピュアエレクトリックカーであり、ボディ形状としては「セダン」に属します。

全長4,895ミリ、全幅1,900ミリ、全高1,450ミリというサイズを持ち、重量は2350kg、乗車定員は4メイ、0-100km/h加速は4.8秒、最高速度は240km/hというスペックを持っており、サスペンションは前後ダブルウィッシュボーン、ホイールサイズは21インチ。

シャシー構造はいわゆる「スケートボード型」を採用しています。

発表直後にはオーストリア(おそらくはスープラやメルセデス・ベンツGクラスを生産するマグナ・シュタイヤー)へと送られて車両開発を行い、その後は日本へと戻して音響やセンシングの開発を進めたと報じられていますが、2021年4月にはドイツにて5G走行試験(開発のためのデータをクラウドに転送)、5月にはドイツにて走行性能テストを行うなど、順調に、そして世界中にて開発が進んでいることもアナウンスされています。

参照:Auto News

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