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マツダが「2ローター」ロータリーエンジンを使用したHVシステムを公開。発電用であれば「1ローター」で足りるものと思われ、となるとこれで車輪を直接駆動?

マツダが「2ローター」ロータリーエンジンを使用したHVシステムを公開。発電用であれば「1ローター」で足りるものと思われ、となるとこれで車輪を直接駆動?

| ただしまだまだこのシステムの詳細はわからず、やはりレンジエクステンダーに留まる可能性も |

それでもマツダがロータリーエンジンの特徴を次世代に活かそうとしているのは喜ばしいことである

さて、トヨタ、スバル、マツダは今週初めに合同会見を開催して内燃機関をよりクリーンにすることでその寿命を延ばすと約束し、その方法は「三者三様である」と宣言しています。

そしてトヨタはいくつかの新しい直列4気筒エンジンを発表する一方、スバルは次世代のハイブリッドボクサーをプレビューしていますが、今回マツダは2ローターエンジンのプロトタイプを披露し、これはおそらく三社の中では「もっとエキサイティング」なものだと思われます。

マツダはこのロータリーエンジンで車輪を直接駆動する?

マツダは新しいハードウェアの詳細には触れず、”将来的には高性能車に搭載される可能性がある”と発表するにとどまっていますが、今回はそのレイアウトについても公開されており、これを見ると車輪の間(フロントアクスルかのかリアアクスルなのかはわからない)のかなり低い位置にロータリーエンジンが位置していることがわかります。

なお、マツダはすでにMX-30では「発電用(レンジエクステンダー)として」横置きシングルローターエンジン+エレクトリックモーター / バッテリーという組み合わせを採用しており、しかし今回発表されたのは「2ローター」。※シングルローターを採用した新しいセットアップも同時に発表されている

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これの意味するところとしては、おそらく「この2ローターロータリーエンジンを直接の動力源として車輪を駆動するであろう」ということで、というのも発電用としてのみ考えるならば「シングルローターで十分ではないか」と思えるから。※バッテリーを極限まで小さくし、蓄電量が減るかわりに2ローターエンジンで発電しまくるという可能性も考えられるが、発電にはさほどエンジンのトルクが必要ではなく重要なのは回転数だと思われるので、やはり2ローターは必要なさそう。2ローターを並列に置くのであれば話は別であるが

そしてもう一つ重要なのは、この2ローターエンジンはエレクトリックモーターと組み合わせられることになり、よって(エレクトリックパワーによるブーストが得られるので)「3ローター」「4ローター」あるいは「ターボチャージャー」が必要とならず、非常にコンパクトな構成を維持できるであろうこと。

これによってエンジンが占めるスペースが以前よりもはるかに少なくなるため設計者の自由度が増すほか、ボンネットラインが低くなると予想され、空力性能が向上する可能性も考えられます。

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そう考えると、この2ローターエンジンは高性能スポーツカーに積まれると考えて間違いはなく、つまりはアイコニックSPの市販モデルに搭載されるのかもしれません。

このアイコニックSPは(発表時のスペックだと)ロータリーエンジンと電気モーターの組み合わせで365馬力を生み出すとされ、しかし車体重量はRX-7に比べて+100kgにとどまるとアナウンスされており、つまりは相当にコンパクトかつ軽量なハイブリッドシステムを積むと考えてよく、今回マツダの発表したシステムによって重心や前後重量配分を最適化できれば、その軽量性と相まって(馬力からは想像できないほどの)非常に高い戦闘力を発揮できる可能性も考えられます。

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