| やはりS30Zは登場した時点でデザインが完成されていたようだ |
既存車をベースに「このクルマのデザインはこうだったらいいのに」というデザインをサクサクと作り上げてゆくカーデザイナー、スケッチモンキー氏。
今回は、もしも日産フェアレディZ(初代S30Z)がミドシップになったらというレンダリングを公開しています(これまでハイペースで作品を公開してきたが、さすがにネタ切れ感が否めない・・・)。
思いがけず変なクルマができてしまった
まず、スケッチモンキー氏はいつもどおりにそのクルマを構成する要素を抽出。
これを可能な限り維持してミドシップ化しようということですね。
そのほか、現代の基準や技術では不要なものもチェック。
前後にゴッツいバンパーが付与されていますが、これは北米仕様のため「5マイルバンパー」を装着しているのだと思われます。
なお、5マイルバンパーとは、当時高騰する自動車の修理費用負担に財政を圧迫された保険会社が政府に泣きつき、政府が「時速5マイルでぶつかっても車体が破損しないように(車体の修理をせずに済むように)というお触れを出したことに端を発しているとされ、現代に至るまで継続されている北米特有の規制でもあります。
これによって、今でもブガッティやポルシェはリヤバンパーに「奇妙な突起物」を装着せねばならないという窮状に陥っていますね。
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その後はサクッとコピペでキャビンを前方に移動。
リヤフェンダーやCピラー形状も調整します。
フロントバンパーを除去し、フロントフェンダー上のウインカーも取り除き、ドアハンドルはフラッシュマウントに。
ホイールを大きくしてタイヤの扁平率を低くし、フロントとサイドにはエアロパーツを追加して現代風に。
こちらが完成状態ですが、スケッチモンキー氏にしては思いがけずキモいクルマが出来上がってしまったようですね。
フェアレディZは特徴的な「ロングノーズ・ショートデッキ」スタイルを持ち、やはりそれをミドシップにするのはちょっと無理があったのかもしれません。※Gノーズを装着し、もうちょっとフロントウインドウを寝かせればよかったのかも
ただ、現実世界には、同じようにロングノーズを持つコルベットをミドシップ化した例があり、そして新型コルベットにはまったくデザイン的破綻がなく、しかし「どこからどう見てもコルベット」なので、シボレーのデザイナーは本当にいい仕事をした、と言えそうですね(しかも巨大なトランクを持っている)。
ちなみにこちらはもともとの状態。
VIA:TheSketchMonkey