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トヨタにとっては悪夢。中国の法規のせいで現地自動車メーカーからEVの供給を受け販売することに

2018/05/28

| トヨタにとっては悪夢か? 広汽豊田首款純電SUV |

トヨタが中国市場にて、提携先GACとの共同開発による「GAC-TOYOTA ix4」を投入。
ただしエンブレムはトヨタではなくGACのものを装着していますが、それでもトヨタのショールームを通じて販売されることになり、これによってトヨタは「生産の10%をローエミッションビークルにしなければならない」という規制をクリアできる、とロイターが報じています。
なお、基本的にこの車はGACの”Trumpchi GS4”をベースとしているようで、実質的には「中国車がトヨタを名乗る」ということになりそう。

トヨタが中国自動車メーカーのEVを販売せねばならない時代に

スペックとしてはシングルモーター180馬力、一回の充電あたりの走行距離は310キロとされており、なかなかの高スペック(BMW i3よりも優れる)。

現在中国ではEVを普及させるためにあの手この手を使用しており、消費者に対しては「都市部では170万円にも達するナンバープレート取得費用」を無料にしたり、メーカーに対してはEV生産を義務付けたりといった感じ。

中国は悪名高い「外資系メーカーが中国で工場を作る場合は中国企業に50%以上の株式を持たせた合弁を作らなければならない」という規制を今後緩める方針ですが、その代わりに「一定比率のEV生産」を義務付けることになり、そうなると今回のトヨタのように「中国の合弁相手から車両を提供してもらわねばならない」ということになって、これはまた新たな「外国の自動車メーカーにとっての足枷」となる可能性も。

一難去ってまた一難ということになりそうですが、こうやって中国政府は自国産業を成長させていっているということになり、政治としては「上手い」と言わざるを得ない、と思います。

ほんの数年前、もしくは昨年であっても「トヨタが中国の自動車メーカーから車を調達する」ことになるとは夢にも思いませんでしたが、これが「現実」であり、「EVにおいて出遅れた日本メーカー」の姿を象徴しているのかもしれませんね。
なお、トヨタはもうひとつの合弁相手に対しても電気自動車のOEMを依頼していると報じられ、まさにこれは「屈辱」以外の何ものでもなさそう。

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