| トヨタは様々な顧客の要望を満たすため、ランドクルーザーを細分化するものと思われる |
このランドクルーザーFJについて、コンパクトで個性的なクルマとなることを望みたい
さて、トヨタが「ランドクルーザーFJ(LANDCRUISER FJ)」なる商標を出願。
これは2023年10月27日に出願され11月7日に公開されたものですが、これは「FJクルーザー」の復活を示唆するものとも考えられます。
もちろん、商標が出願されたからといってそれが製品化されるとは限りませんが、トヨタは「ランドクルーザー」をサブブランド化する可能性が高く、日本でも「ランドクルーザー70」「ランドクルーザー250」を投入しそのバリエーションを拡大しているほか、ジャパンモビリティショーでは「ランドクルーザーSe」を発表済み。
そしてこの際にトヨタは「ランドクルーザーブランドの新たな魅力を拡大する」とコメントしており、ランドクルーザーの名のもとに様々な選択肢を用意する可能性もありそうです。
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トヨタはなぜランドクルーザーブランドを拡大?
そこで気になるのは「なぜトヨタはランドクルーザーブランドを拡大するのか」。
その最大の目的は「利益」であることは間違いありませんが、トヨタはランドクルーザーについて「ランドクルーザーがあるからこそ行き来できる場所で人々の暮らしを支える、必要不可欠な道具」「人道支援や災害派遣などで人の命を支える存在」「ランドクルーザーだからこそ提供できる体験を通じて、より豊かな人生を支える存在」という定義を設けており、170カ国、累計1,040万台、年間30万台を販売するに至ったランドクルーザーにおいて、未来に向けて「多様化するニーズ」をカバーしようと考えたのかもしれません。
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もともとランドクルーザーは「究極のオフローダー」として誕生していますが、現代では「オフロードを走らない人」「豪華装備はいらないからランクルの走行性能と信頼性だけを欲しい人」「もうちょっと小さく、どこにでも分け入ることができるランクルを欲しい人」「ガソリンしか手に入らない環境を走る人」「できるだけ長く給油せずに走れるランクルが欲しい人」など、様々な地域で同時多発的に様々な要望や使い方が見られるようになり、さらにはその要望も細分化していて、もうちょっと先になれば「ピュアエレクトリック版のランクルが欲しい」という意見が大きくなるのかも。
そしてトヨタは様々な要望を「1台のランクルで賄う」わけではなく、「複数の」ランクルにてカバーしようと考え、それが現在の「ランドクルーザーの多角的展開」へと繋がっているのかもしれません。
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ただ、現時点ではこの「ランドクルーザーFJ」が発売されるかどうか、発売されるにしてもどんなクルマになるのかは全く不明ではありますが、カローラクラスの2リッターエンジンが搭載されるという説、はたまた(いったんは計画が白紙に戻された)コンパクトクルーザー同様にピュアエレクトリックパワートレーンを積むのでは、という説もあるもよう。
トヨタは現在ブロンコやラングラーに対抗しうる価格帯のSUV(オフローダー)を持たず、よってランドクルーザーFJをそれらのライバルとして当て込む可能性は非常に高く、そしてそこで獲得した顧客をランドクルーザー250や(地域によっては)ランドクルーザー300へと送り込むことを考慮しているのかもしれず、そして実際にピックアップトラックではこういった構図ができあがっていることを鑑みるに、トヨタはランクルに対してもこの「成功法則」を持ち込むであろうと考えています。
さらにトヨタは月面探査車(ルナローバ)にもランドクルーザーっぽい顔つきと「ルナクルーザー」という名称を与えており、これもまた「ランクル一族」と捉えていいのかもしれません。
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トヨタは「ランドクルーザーベース」なる商標も出願している
そしてもうひとつ、トヨタは少し前に「ランドクルーザーベース(LANDCRUSER BASE)」なる商標を出願し、こちらはすでに今年5月15日に登録済み。
そのほか「ランドホッパー(LANDHOPPER)」も登録されていますが、こちらはジャパンモビリティショーにおいてパーソナルモビリティとして公開されていますね。
このほか、8月23日には「ランドスケープ(LANDSCAPE)という商標も出願していて、その対象(役務)は主に自動車や二輪となっているので、ランドクルーザーと関連付けた「何か」として発表される可能性もありそうです。
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参照:J-Plat pat