| 今でこそ高い評価を受けるレクサスLFAではあるが、当時は「失敗」だと認識されていた |
レクサスLFAは現在もっとも復活が望まれるスポーツカーのひとつである
生産終了から12年が経過した現在でも、レクサスLFAは「自動車史上もっとも美しいサウンドを奏でるスポーツカー」の一台に数えられていますが、なぜかトヨタが今になり「3時間という長尺の、そして「エンジンサウンドと排気音に焦点を当てた動画」を(トヨタイムズにて)公開。
参考までに、最近では、スバルのボクサーエンジン音を収めた3時間の映像も公開していて、今回の動画も「同じ流れ」に基づいているということになりそうです。
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レクサスLFAのエンジンは「音」にも徹底的にこだわっている
なお、レクサスLFAにV10エンジンが積まれることとなった経緯としては「どうせやるなら今までにない、最高のものを」という決定に基づいていると言われますが(そのために既存のエンジンを使用せず、LFAのためだけに新規開発を行っている)、この4.8リッターV10エンジン(1LR-GUE)はヤマハとの共同開発によって作られており、動画によれば「ヤマハとともに無数のプロトタイプを製作・テストした」。
さらに動画では「その音がなぜこんなにも心地よいのか」という観点においてエンジニアリング面での裏話を紹介しています。
「当時、サウンドデザインを担当していたエンジニアは、第一、第二、第三の順音をしっかりと出す必要があると強調していました。高回転での吸気音に半順音を加えることで、密度があり複雑な音を作り出しました。また、音声学で使われる解析手法を取り入れて、理想的な排気音を開発しました。低回転時には力強く、高回転時にはシャープな音を作り上げました。」
さらに、トヨタイムズに登場した感度パフォーマンス開発部のアシスタントマネージャーによると、このV10エンジンのバンク角72度が音質向上のために意図的に選ばれたと語り、「V10エンジンには、まるで天使の咆哮のような音がある」とも。
さらにトヨタはLFAの開発中に作られた古い文書を掘り起こし、最終的にこのエンジン構成が選ばれた理由を以下のように述べています。
「V8エンジンに2気筒を追加したシミュレーションでは、均等な燃焼間隔を得ることができず、理想的な音を出すことができませんでした。そこで、バンク角72度のエンジンを開発することに決めました。」
動画では「LFAニュルブルクリンクエディション」も
このほか動画では、LFA「ニュルブルクリンクエディション」にも焦点を当てていて、これはレクサスLFAの総生産台数である500台のうち50台のみがこの”スペシャルバージョン”として作らたもので、リトラクタブルリアスポイラーが固定式のウイングに置き換えられ、フロントスポイラリップとカナードが加えられるなど、エアロパッケージが強化されています。
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これらの希少なLFAは、BBSのメッシュ状ホイールとブリヂストン・ポテンザRE070タイヤを履き、さらには10mm車高が低くなっていますが、サーキットでのパフォーマンス向上を目的として11馬力のパワーアップが施され、アイシン製の6速オートメーテッド・トランスミッションのシフトスピードが若干速くなっています。
レクサスLFAは今でこそ非常に高く評価されているものの、新車発売時では「商業的に失敗した」と認識されており(ランボルギーニ・ガヤルド、フェラーリ458イタリアに対してもかなり高価であった)、よって現在に至るまで後継車の投入がなされていないままではありますが、現在レクサスはLFA開発で培った「秘伝のタレ」を受け継ぐ電動スーパーカーを開発中だとされ、これは広く「エレクトリファイド・スポーツ」コンセプトの量産バージョンだと認識されています。※「LFR」はこの下に位置すると見られている
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参照:TOYOTA