| スズキ カタナ(刀/KATANA)の新型が登場 |
スズキがケルンにて開催される二輪車のショー「インターモト」会場において新型カタナ(KATANA)を発表。
なお、初代カタナは1980年、やはりケルンにて発表され、当時は「ケルンの衝撃」と呼ばれたほどインパクトのあったモデル。
当時は現在ほどバイク(全体的に)のデザインがアグレッシブではなく、比較的「バイクっぽい」ネイキッド、もしくはレーサーレプリカのようなデザインが多く、こういった「前衛的な」形状を持つバイクは「存在しなかった」時代でもあります。
なぜかエンブレムは「刀」ではなく「刃」
初代カタナ「GSX1100S KANATA」はハンス・ムートのデザインだとされ(現在はジャン・フェルストロームのほうが果たした役割は大きいとされている)、デザインイメージはもちろん「日本刀」(タンクにあるエンブレムは刀ではなく刃(やいば)になっている)。
新型KATANAは初代カタナをイメージしており、カラーももちろん初代同様のシルバー。
なお、今回発表されたのは999ccエンジン搭載モデル。
単に「KATANA」とだけ表記され、その後の数字やアルファベットは付与されないようですね。
現代においてはBMWやMVアグスタ、KTMなど攻撃的なデザインのバイクが多く、それはヤマハ、ホンダ、カワサキといった国内勢も同じ。
そんな中で新型カタナが登場したということになりますが、やはり初代ほどのインパクトがないのは残念。
デザイン的にはフロントにマスが集中した「ストリートファイター」的な印象もありますね。
このKATANAについて、今後どの程度のバリエーションが増えるのかは不明ですが、スズキ曰く「2021年までに、大型車を中心に10機種以上の新型モデルを投入し、シリーズ化と商品ラインアップの強化を図っていく」としており、今後は小排気量モデルなどの追加があるかもしれません。
今回発表された「KATANA」のスペックは下記の通り。
ホイールベース 1460mm
装備重量 215kg
エンジン型式 999cm3水冷4サイクル直列4気筒エンジン
最高出力 110kW/10,000rpm
最大トルク 108N・m/9,500rpm
これまでのカタナはこんな感じ
スズキ「カタナ」はまずGSX1100Sカタナとしてスタート。
当時は自主規制のために国内正規販売されずに「逆輸入扱い」での販売となっていますが、その後1982年には日本国内向けの「GSX750Sカタナ」が登場しています。
なお、日本国内向けのカタナには「凶器を連想させる」として「刀」の文字はなく、「KATANA」の文字もナシ。
その後1991年にはGSX250Sカタナ、1992年にはGSX400Sカタナも登場。
ちなみにぼくはGSX250Sカタナに乗っていた時期があり、そのちょっと前の1987年頃に発売された「ハンス・ムートデザインの電気シェーバー」を使用(もちろんカタナ繋がり)していましたが、そういったこともあってカタナには相応の思い入れがあります。
なお、ネイキッドのGSX650Gカタナ、GSX400Eカタナ、GSX250Eカタナ、GSX125Eカタナといったモデルも存在していますね。
ちなみにこちらはリトラクタブルヘッドライト装備のGSX750S(3型カタナ)。
こちらのデザインイメージは航空機だと言われ、ビルトインウインカー、丸断面から角断面となったフレーム、ようやく入った「KATANA」の文字が特徴。
カウルのカラーはパールホワイト、フレームやホイールはゴールドといった感じで、攻撃的というよりはエレガントなイメージです。
正直いうとぼくはこの3型カタナのほうが1型、2型より「カッコイイ」と考えていますが、世間では不人気というか「バッシング」レベルのブイーングが巻き起こることに。
スズキからのプレスリリースはこちら
新型「KATANA」は、1980年のケルンモーターショーに出品し、日本刀をイメージした前衛的なデザインで世界のバイクファンの注目を集めた「GSX1100S KATANA」を原点とする新型モデルである。開発にあたっては、スズキのものづくりの精神と「KATANA」の歴史を背景に、「スズキらしさ」と「KATANAらしさ」を表現することに注力した。その結果、鍛錬を重ねた日本刀のように、他にはない個性的かつ前衛的なデザインと現代の最新技術を併せ持つ、全く新しい「KATANA」が誕生した。
「GSX1100S KATANA」をモチーフに、現代風にアレンジした独自性の高いデザインは、シャープで大胆なラインをあしらった流線型のスポーティーなスタイリングを採用した。先進的な印象の長方形の縦型2灯LEDヘッドライトや、刀の切先をモチーフにしたLEDポジションランプにより「KATANA」らしい特徴的な顔つきに仕上げた。また、スズキで初めてスイングアームマウントリヤフェンダーを採用し、リヤウィンカーとナンバープレートホルダーを下部に配置することで、凝縮感のあるデザインを実現した。
「KATANA」にマッチした高揚感のある加速とストリート走行に適した扱いやすさを実現するため、「GSX‐R1000」をベースに改良した999cm3直列4気筒エンジンを軽量フレームの車体に搭載した。さらに、3段階から選択可能なトラクションコントロールやABS、倒立フロントフォーク、ブレンボ社製のラジアルマウントフロントブレーキキャリパー等を装備した。
新型「KATANA」は、浜松工場で生産し、2019年春より欧州を中心に販売を開始する計画である。
VIA:SUZUKI