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【業界激震】ヒョンデとGMが戦略的提携を拡大。南米と北米向けに800,000台規模の新型車を共同開発へ

【業界激震】ヒョンデとGMが戦略的提携を拡大。南米と北米向けに800,000台規模の新型車を共同開発へ

| ヒョンデとGMが本格始動、戦略提携第1弾の内容が明らかに |

年間80万台規模、中南米で4車種、北米ではEVバンを生産

ヒョンデ・モーター・カンパニーとゼネラルモーターズ(GM)が「2024年に締結した戦略的提携のもと」最初の5車種を共同開発する計画を発表。

これは両社にとって重要な節目となるもので、南米および北米市場における影響力の拡大を狙った一手であるとアナウンスされています。

今回発表された「協業」の内容は以下の通り

今回の提携で共同開発されるのは以下の通りで、両社は、最終的にこれらの車両をもって「年間80万台以上の販売を目指す」としています。

  • 中南米市場向け:
    • コンパクトSUV
      乗用車
    • ピックアップ(小型および中型)
      ※すべて内燃機関(ICE)またはハイブリッド対応
  • 北米市場向け:
    • 電動商用バン(EV)

参考までに、ポルシェで「もっとも売れている車種」のひとつ、マカンの生産が先日”累計で”100万台を突破したと発表されているので、これを鑑みるに”年間”80万台がどれだけ大きな意味を持つかがわかろうというものですね。

GMはピックアップ、ヒョンデはEVを主導

さらに両社は共通プラットフォームを活用しつつ、それぞれのブランドにふさわしい内外装デザインを施すことで独自性を確保すると述べ、単なる「バッジエンジニアリング」にとどまらない内容となりそうです。

とくに電動モデルは(スケートボード型シャシーであれば)基本の車体さえ設計してしまえば、上モノ(ボディ)でいかようにも差別化を図ることができ、「同じプラットフォームを使用したとしても、全く異なる外観を持つクルマを」作ることができそうですね。

  • GM:中型ピックアップトラックのプラットフォームを開発
  • ヒョンデ:コンパクト車両と電動バンの開発を担当

北米EVバンは2028年に米国で生産開始予定

中南米向けの車両は2028年にローンチ予定、北米向けの電動商用バンも最短で2028年にアメリカ国内での生産が始まる見通しだとされ、つまり「実車が登場するのはもうちょっと先の話」となるものの、大いに期待できるプロジェクトだと思われます。

「コスト削減」と「選択肢の拡大」がキーワード

GMのシルパン・アミン副社長は「提携により、より早く、より安価に顧客へ価値を提供できる」と強調。

今回の車種は中南米市場の最大セグメントおよび北米の商用車市場を狙ったものとしています。

一方、ヒョンデCEOのホセ・ムニョス氏も「複数市場・車種において選択肢と価値を届けられる」とコメントし、協業のメリットを語ることに。

■ 持続可能性にも注力、低炭素鋼材の共同調達も検討

さらに両社は以下の分野での協業拡大も模索中だとアナウンスを行っており、その範囲は「かなり広く」、よってここからマスメリットが生まれるならば、ほかの自動車メーカーに対するアドバンテージとなりうるのかもしれません。

  • 原材料、部品、輸送・物流における共同調達
  • 低炭素排出鋼材の導入
  • ICE、ハイブリッド、EV、水素燃料電池など各種動力システムでの協業

今回の提携が意味するものとは?

ヒョンデとGMは、ともに「脱炭素」と「効率性の向上」をキーワードに、グローバル市場でのポジションをより強固にしようとしています。

とくに「脱炭素」に関する範囲は非常に幅広く、かつ多大な研究開発コストを要し、その一方で幅広い汎用性や柔軟性を持つため、今回のように「ライバル同氏が手を組む」としてもメリットが大きく、その成果を「自社の戦略に合わせて」活用できるため「競合しにくい」分野なのかもしれません。

よって、各自動車メーカーが単独で進むよりも、共通プラットフォームとスケールメリットを活かした協業による大きなシナジー効果を求めることは理にかなっており、両社の成果には大いに期待したいところです。

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参照:GM

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