Image:Praga
| ほとんどの振興ハイパーカーメーカーは「企画倒れ」である |
この事実は「いかに新しいハイパーカーを開発する」ことが難しいかを物語る
さて、しばらく前からその発売が予告されていたチェコのスーパーカー「プラガ・ボヘマ(Praga Bohema)」。
今回ついにその第一号がオランダにて納車され、その場ではレーシングドライバーであり開発ドライバーのロマン・グロージャンも駆けつけ、その瞬間を祝ったことについてもアナウンスされています。
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プラガ・ボヘマはこんなクルマ
このプラガ・ボヘマは「700馬力、車体重量1,000kg」という非凡なスペックを持っていますが、様々なスーパーカーやハイパーカーのコンセプトが乱立する中、実際に市販化に至った数少ない例の一つです。
このボヘマの開発は2022年に始まり、それ以来プラガはテストと改良を重ね、生産体制を整えてこの日を迎えたわけですが、昨年にはジェームズ・メイやジェレミー・クラークソンがこのクルマを試乗してそのパフォーマンスと品質を絶賛したことも。
Image:Praga
なお、このボヘマに搭載されるエンジンは日産R35 GT-Rへと搭載されるものと同じV6ツインターボですが、ボヘマはこのエンジンを英国のレーシングファクトリーであるリッチフィールドへと送って様々なチューニングを行い、ドライサンプ化、タービン交換、チタン製エキゾースト装着といったメニューがこなされています。
このエンジンに組み合わせられるのはヒューランド製シーケンシャルギアボックス、そして車体構造にもカーボンファイバーを使用しているそうですが、これらを組み合わせることでボヘマの車体重量は「マツダ・ロードスターよりも軽い」1,000kgへと収まっており、この軽さとパワーの組み合わせによって「0-100km/h加速2.3秒、最高速度317km/h」を実現します。
そしてこのボヘマは「直線番長」ではなくサーキットを走行しても速いといい、実際に「GT3マシンに匹敵するラップタイムを(ストリート用のタイヤにて)記録可能」だとも。
つまり「自宅から自走してサーキットへと向かうことができ」、サーキットではレーシングカー並みのタイムを記録した後にまた「自走して自宅へと帰ることができる」クルマが誕生したということになりそうですね。※インテリアには「195センチの大人が二名乗れるシート」、「実用的な荷物スペース」も備えるとのこと
「コンセプトモデルやティーザーだけのものではなく、純粋で軽量、非常に速く、美しく仕上げられた公道走行可能なレースカーを提供すると約束しました。それが今、実現したのです。」プラガ創業者 トーマス・カシュパレク
なお、このプラガ ボヘマの生産台数は「年間20台以下」、そして生産期間は4年なのでトータルでも「80台以下」という少量にとどめられ、その価格は邦貨換算にて約2億1000万円だとアナウンスされており、この価格に見合う価値を感じられる顧客だけが手にすることができる一台となっています。
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