| ランボルギーニ・ウラカンEVO RWDは非常に高い実用性を持っている |
さて、スーパーカーというと「フロントやボディ裏面を擦る」というイメージがあると思います。
ただ、ぼくがこれまでに乗ってきたランボルギーニ・ガヤルド、ウラカンLP610-4ではフロントやアンダーを(整流板以外は)擦ったことはなく、ここで実際にウラカンEVO RWDの最低地上高について測ってみたいと思います。
最低地上高の計測にはこういったツールを使用
そしてこちらが最低地上高の計測に使用するツール。
といっても、段ボールを「9cm」「12cm」の高さにカットした簡易的なカードです。
まずはフロント。
思ったよりも高さがあり、12cmを余裕でクリアし、おそらくは13-14cmくらいありそう。
ただし整流版の位置は低いために要注意
ただ、ウラカンEVO RWDのホイールハウス前には整流版(ストレーキ)が取り付けられていて、この位置はけっこう低いので要注意。
これはタイヤハウス前で8cmくらい、ボディ中央部で9cmくらい。
しかしこのパーツは柔らかい樹脂でできており、「擦ること前提」なのだと思われます(擦っても”しなる”ので割れることはない)。
なお、このパーツはウラカンLP610-4にも装着されていましたが、その位置はウラカンEVO RWDよりも「ちょっと前」にあったように記憶。
つまりウラカンEVO RWDでは「フロントタイヤに近い」位置に移動させられたために「より擦りにくい」配置になったと考えられ、実際にこれまでウラカンLP610-4で(このストレーキを)擦っていた環境においても、ウラカンEVO RWDでは擦ることなく通り抜けることができるようです。
その他の場所だと最低地上高は13cmくらい
なおランボルギーニ・ウラカンEVO RWDの裏面は「フラットボトム」。
フロント、そしてリアディフューザー前には整流版が装着されるものの、それらを除くと完全に平面となっていて、ざっと測ってみたところ、おおよそ最低地上高13cmほどを確保しており、そのイメージの割に「かなり高い」と言えそう。※トヨタGRスープラの最低地上高は12センチなので、この13センチというのは、スーパーカーにしてはかなり高い
それでも「低く」見えるのは、フロントバンパーやサイドステップなどの「ボトムライン」がフロアのボトムとギリギリ同じ高さまで下げられているためで、これはデザインの妙だと考えています。
ランボルギーニのフロントはよく考えられている
なお、いつも思うのが「ランボルギーニのフロントはよく考えられている」ということ。
ランボルギーニというと極端に車高が低いという印象があるものの、実際には上で述べた通りけっこう高さには余裕があり、しかも「最も擦りやすい」と思われるフロントのセンターはこんな感じで一旦奥に入り、段差に直角に入ったとしてもヒットしにくい構造を持っているわけですね。
ちょっと名を出すのは憚られるので想像にお任せしますが、一部のスーパーカーはけっこうフロントアンダー中央が(デザイン上しかたないということは充分承知の上ではあるものの)飛び出ていたりします。
こちらはアヴェンタドールS。
フロントスプリッター中央が尖ってはいるものの、スプリッターそのものが一段奥に入ることで「擦りにくいよう」配慮されていますね。
ウラカンEVOもやはりセンターが奥に入っています。
ガヤルドLP560-4も同様の構造です。
こういった点を見るに、スーパーカーといえどもランボルギーニは自社のクルマに「高い実用性」を与えていることがわかります。
ランボルギーニは「フロントリフター」も用意
なお、ランボルギーニは標準もしくはオプションにてフロントリフターが用意されていて、これは室内のスイッチひとつでフロントの車高が数センチ(3-4cmくらい?)上がるというもの。
停止中のみではなく低速走行中にも作動させることができ、急な段差、平面から急に斜面に切り替わる状況(自走式立体駐車場)では非常に便利です。
ただ、これを作動させて駐車場に入り、車高を下げるのを忘れたまま駐車してしまうと、「フロントが妙に上がった状態」が維持されることになり、かなり格好悪くなるので要注意(もう一度スイッチを操作して下げるか、一定以上の速度で走行するかしないと、いったん上げた車高は下がらない)。
ウラカンEVO RWDのフロントリフター作動、最低地上高を計測させてみた動画はこちら
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