| ポルシェデザイン「クロノグラフ1」は初代ポルシェ911と同じ人物によってデザインされ、911のメーターを模した文字盤を持っている |
そして世界で最初に「黒い腕時計」を発売したのはポルシェデザインである
さて、ポルシェデザインがその代表作とも言える腕時計「クロノグラフ1」にスペシャルエディション「エンスタルクラシック 2024エディション」「ホディンキー 2024エディション」2モデルを追加。
前者はオーストリアにて開催されるクラシックカーのイベント、そして後者は世界的な腕時計メディアとのコラボレーションモデルとなっていますが、それぞれの仕様を見てみましょう。
ポルシェデザイン クロノグラフ1「エンスタルクラシック 2024エディション」はこんな腕時計
そしてまずは「CHRONOGRAPH 1 - ENNSTAL-CLASSIC 2024 EDITION」。
この「クロノグラフ1」は1972年にポルシェデザインが発売した腕時計の復刻バージョンで、当時のクロノグラフ1はポルシェデザインとしては(おそらく)「最初の製品」だと言われています。
そしてこのポルシェデザインは、当時どんどん大きくなり公的な性格を強めていったポルシェにおいて、「ポルシェ創業者一族が社内で幅を利かせているのはよろしくない」という風潮に従って(ポルシェ創業者の孫で、ポルシェ911をデザインした)フェルディナンド・アレキサンダー・ポルシェがポルシェを退職して自ら興した会社であり、つまりは自動車メーカーのポルシェとは別法人(その後2003年にポルシェに買収されグループ企業となっている)なのですが、関係性が全くなかったわけではなく、ポルシェがポルシェデザインに対し、「永年勤続者に贈る腕時計のデザインをしてほしい」と依頼して誕生したのがクロノグラフ1。
そしてポルシェ911をデザインしたのと同じ人物がデザインしたということもあり、ポルシェ911同様に情報の読み取りやすさを第一に考え、「ブラックにホワイトのスケール、レッド指針」という仕様を持っています。
そんなクロノグラフ1が話題にならないはずになろうわけはなく、本来は「贈答用」として企画されたものの、「ぜひ発売して欲しい」という要望が多く寄せられ、そこで一般向けに販売されたのが「初代クロノグラフ1」というわけですね。
このクロノグラフ1「エンスタルクラシック 2024エディション」には、ケースと同じくブラックのチタニウムカーバイドコーティングが施されたストラップ、そしてこの鮮やかなレッドとホワイトのストラップが同梱されています。
クロノグラフ1「ホディンキー 2024エディション」はこんな腕時計
そしてこちらの「Chronograph1 Hodinkee 2024 Edition」もまた伝説のクロノグラフ1の最新バージョンのひとつとなりますが、エンスタルクラシック 2024エディションと同じくケースサイズは40.8ミリ、素材はチタン、搭載されるムーブメントは自動巻きのWERK 01.140(パワーリザーブ48時間)。※価格は両者とも本国では8,950ユーロ(現在の為替レートにて150万円くらい)
ちなみに「マットブラックのケース」を持つ腕時計を最初に市販したのはポルシェデザインだと言われていますね。
通常版のクロノグラフ1との相違は、6時位置にホディンキーの頭文字「H」があしらわれていること、スーパールミノバがレトロ仕様となっていること(1792年の誕生から今までの時間の経過を表現)、タキメーターのスケールが「km」ではなく「マイル」になっていること。※ホディンキーは米国発祥のメディアなので
なお、ケースバックはスケルトンではなく「クローズド」となっており、ホディンキーのマーキングがなされています。
ちょっとユニークなのは曜日の表示が「英語と日本語の両方でなされること」。
たとえば月曜日だと「月」「MON」という表示が(おそらくは12時間毎に)切り替わる仕様を持っており、日本語表示を用いたのはホディンキーの日本のファンコミュニティに敬意を表してのことなのだそう。
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参照:Porsche Design