MモデルにはFFは登場しない
BMW Mパフォーマンス部門のボス、ダーク・ハッカー氏によると、「MモデルにはFFはない」とのこと。
同士によるとその理由は「Mモデルはステアリングとスロットルとが緊密に関係していなくてはならない。しかし、現在の技術において、FFではそれが実現できない」とのこと。
おそらくこれはフロントに荷重を載せてステアリングを切り、後輪の駆動力を持って車体をカーブの内側に曲げるような動きを指していると思われますが、同じジャーマンスリーであるアウディのパーパフォーマンス部門「アウディスポーツ」が「FFもアリ」としているのとはまた異なる動き。
マニュアル・トランスミッションはMモデルにおいて今後登場しない
「MモデルにFFはない」というのは特に衝撃ではなく、むしろ喜ばしいことではあるのですが、問題はこの後の発言。
同氏は「M2がマニュアル・トランスミッションを持つ最後のMになる」と断言しており、つまり今後Mパフォーマンスからマニュアル・トランスミッションを持つ車は登場しないということも明言しています。
続けて「私自身はマニュアル・トランスミッションが大好きだ。しかし、実際の販売を見るとほとんどの顧客がデュアルクラッチを選んでおり、効率の面から考えてもデュアルクラッチが勝る」と述べており、現実的にMTが生き残る可能性は少なそう。
なお、この発言は911Rの発売にてマニュアルの需要を確認する前のポルシェと似通っているのが非常に面白いところです。
M3/M4には4WDを採用しない
さらにダーク・ハッカー氏は「少なくともM4とM3においては4WDはない。私たちは出力を向上させたいと考えており、パフォーマンスを向上させたいとも思う。ただし重量は増加させたいと考えておらず、4WDは必要がある場合のみ使用する」と語っています。
よってM5が当面は「唯一の4WD機構を持つMモデル」ということになりそうですね。
2シリーズに話を戻すと、現行モデルは後輪駆動を維持するものの、2021年以降に登場するであろう次期2シリーズはFFレイアウトを採用する可能性があり、となると次世代の「M2は消滅」ということになるのかもしれません。
なお同氏の発言を見る限り、BMWはMモデルそれぞれに異なるキャラクターを与えるようで、ここもアウディスポーツとは異なる戦略を採用するところだと思います。