★デザイナーの考えた「プジョーの未来」はまだ実現しないままだ★
プジョーが2002年に発表したコンセプトカー、「プジョー4002」。
なお、同年にプジョーは賞金5000ユーロをかけた「プジョー・デザイン・コンペティション」を開催しており、これはその優勝者であるシュテファン・シュルツ氏によるデザインを「実車化」したもの(世界90カ国を超える応募があった)。
デザインのインスピレーションは1930年代の「プジョー402」
その時のデザイナーによるコメントとして、「プジョーの歴史を紐解き、プジョーが何年か後に現在の車が進化したとしたら、こういった形になるだろうというデザインを考えた」というものが残っていますが、これも今見ると「当時はこんなことを考えていたのか」と考えさせられるところ。
そのコメントの通り過去にもインスピレーションを求めており、1930年代の「プジョー402」の影響を受けているとしていますが、なかなかに面白いルックスですね。
ちなみに「プジョー402」はこんな車(画像はトヨタ博物館のページより。解説もある)。
なお、プジョー4002はぼくにとって映画「マイノリティ・リポート」に登場した2054年型レクサスを思い起こさせますが(こちらも発表はおなじ2002年)、15年後の現在でも「2002年にデザイナーが思い描いた”未来”」はまだ実現しておらず、当時とあまり自動車は変わっていない、というのも面白いですね。
プジョー4002はミドシップを想定しているものの、作成された1/1モデルにはドライブトレーンは実際に装着されず、「モデル化」のみにとどまっています。
横から見ると、さらにフロントにデザイン的重心がある、珍しいデザインを持つことがわかります。
ホイールは21インチサイズ。
グリル内のランプはまさに「プジョー402」そのものですね。
ちなみにフランスの自動車メーカーが作るコンセプトカーは奇抜なものが多く、そのモチーフも様々。
中にはコルビジェ建築とのコラボといった異色コンセプトもあります。
なお、その奇抜さがコンセプトモデルだけにとどまらないのがフランス自動車メーカーの恐ろしさで、ルノーやプジョーは「コンパクトハッチをミドシップ化した」というとんでもない車を市販していますね。
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