| 日本では20%も高くなっている新型レクサスLS |
レクサスが北米でも新型LSの販売を開始。
それ自体は驚くべきものではないものの、注目すべきはその価格で、新型の方が先代に比べて3820ドルも安い設定に。
3820ドルというと42万円程度となりますが、日本だと新型「LS500バージョンL」の価格は1320万円、先代「LS460バージョンL」は1060万円。
つまり新型の方が260万円も高くなっていて、ほかのどのグレード間での比較においてもそれは同じ。
アメリカ市場はそこまでしても”落としたくない”マーケット
ちなみに発売をこの時期にまでずらしたのは「スーパーボウル」に合わせたためで、各自動車メーカーはこのスーパーボウルの視聴者向けにTVCMを打つのが通例となっているわけですね。
レクサスにとって「LS」は絶対に外せないモデルであり、そのためにこの時期を選んだということになりますが、それにしても先代よりも価格を低く設定するというのは異例中の異例。
なおレクサスは「RX」についても約85万円ほどの値下げを行なっていますが、これはおそらくアメリカの自動車需要が冷え込んでいることへの対策ではないか、と思われます。
リーマンショク以降、アメリカでは実に9年ぶりとなる「前年割れ」を経験したことになりますが、その他にも先行きが明るくない数字がいくつかあり、そのために「ちょっとでも安く売らないと」という考えがあるのかもしれませんね。
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なお、デトロイト・モーターショーで発表された新型フォルクスワーゲン・ジェッタについても「先代より安い価格」に設定されており、この傾向が拡大するようであれば「アメリカ市場はかなり苦しい」ということになりそうです。