| 金の卵を産む鳥は手放せない |
フィアット・クライスラー・アウトモビリ(FCA)CEO、セルジオ・マルキオンネ氏が「ジープは中国の自動車メーカーに売らない」と断言。
もとはというと、中国の長城汽車が「ジープを買いたい」と発言したことに端を発しますが、折しもFCAは財政難につきマセラティやアルファロメオを売却かと報じられていた時期でもあって、「もしかするとジープを売却か」という流れになっていたわけですね。
中国側はジープが欲しい
その長城汽車はSUVに力を入れており、「世界一のSUVメーカーになる」ことを標榜。
そのためにどうしてもジープが必要だと考えているようですね。
なお、ジープをもし売るとなると「かなり」高値で売れるのは間違いなさそうですが、FCAの中では「稼ぎ頭」でもあり、ジープを売って残ったブランドだけでFCAを立て直すのはかなり難しそう。
ちなみにFCAは中国においてGAC(広州汽車)とパートナーシップを結んでいて、GACもまたアメリカ進出を企んでいるためにジープを欲しがると思われるものの、GACに対してもFCAは「ジープを売らない」としています。
ちなみに「ジープ(Jeep)」は当初からFCAが保有していたわけではなく、もとは「カイザー=フレイザー・コーポレーション(1945-1970)」の製品。
このカイザー=フレイザー・コーポレーションは1970年にAMC(アメリカン・モーターズ・コーポレーション、1954-1987)」に買収され、そのAMCも1987年にクライスラーに買収されています。
さらにその後AMCはいちブランドとして残るも1998年に廃止され、しかし「ジープ」は残った、ということに。
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