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ケーニグセグ・ジェスコの価格は3億円。にもかかわらず「5日で125台、375億円分が売れた」。さらにハイパーな「ジェスコ300」もスタンバイ

2019/03/20

ケーニグセグの快進撃はとどまるところを知らない

ケーニグセグはジュネーブ・モーターショーにて新型ハイパーカー「ジェスコ(Jesko)」を発表していますが、なんとジュネーブ・モーターショー開催期間中に予定生産台数の125台が売り切れた、とのこと。

なお、その価格は約3億円なので、なんと375億円分の売上が確保できたということになりそうです。
この375億円がどのくらいかと思って日本の企業で「このへんの売上」を持つ会社を調べてみると、「アートネイチャー」が375億円くらい。

ただ、アートネイチャーの375億円が多いのか少ないのかは全く判断できないため、自動車業界を見てみるとトヨタが29兆5000億円、マツダが3兆5000億円、ダイハツが1兆7000億円といった感じ。

375億円はトヨタの29.5兆の「800分の一」に該当しますが、トヨタの販売台数は1038万台なので、「トヨタの1/800の売上を、1/83040の台数で達成した」ということに。※もちろんトヨタの売上高はクルマのみではない

とりあえず何もかもが規格外だということはよくわかった

結局のところこの数字がどれくらいスゴいのかということをうまく伝えることができなかったので話をジェスコに戻すと、実際にケーニグセグは重要顧客にこのジェスコをすでに案内していて、ジュネーブ・モーターショーの前には83台の受注を受け、ショーが開始されたのちの5日間に42台の注文を受けた、とのこと。

ケーニグセグ・ジェスコはアゲーラRSの後継にあたるハイパーカーですが、エンジンは5リッターV8、出力はなんと1600馬力(ハイブリッドシステムを持たない)。

デュアルクラッチにはできない「段飛び変速」のできるマルチプレートクラッチトランスミッション(9段)を備えることがエンジニアリング上のトピックで、そのほかにもおなじみの「カムレスエンジン」を持つほか、ダウンフォースも「1000キロ」を誇るなど、とにかく何もかもが規格外のクルマなワケですね。

ちなみにこのジェスコには、さらに強力な「ジェスコ300」が控えているといい、これはその名の通り300マイル=482km/hのトップスピードを誇るものと思われます。

そしてこの生産台数「125台」はおそらくケーニグセグの「生産キャパシティ」によって制限を受けるもので、というのも現在ケーニグセグはリソースが足りずに納車が「4-5年待ち」。

このジェスコは2020年から生産/納車を開始するとしていますが、ケーニグセグの考える「なんとか生産できる数」が125台のみ、だと考えられます。

なおケーニグセグは、この「キャパシティ不足」を解決するため、最近になり”元”サーブの親元であるNEVS=ナショナル・エレクトリック・ビークル・スウェーデンと提携し、資金と生産設備を獲得していますね。

そして、これによって 「比較的安めの」ハイパーカーを年間数百台レベルにて生産すると発表していますが、ジェスコの受注状況を見るに、実際にこれくらいの台数を売るのは「造作もない」ことなのかもしれません(ぼくはそこまでハイパーカーが売れないだろうと考えていたが、この勢いを見るに、どうやらぼくは間違っていたようだ)。

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